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「楽しい孤独」に感謝する|『あたしたちよくやってる』読書感想文

読み終えた時、思わずそのページに栞を挟み込んでいた。
この文章に出会えたことが心から嬉しくて、なんだかほっとしたから。


「楽しい孤独」。
山内マリコさん『あたしたちよくやってる』という本の中で書かれている、3ページのエッセイ。
すべてに激しく共感し、まるごと引用して紹介したいくらいの気持ちになった。


結婚した以上、ほかの誰とも交換のきかない存在
がひとり決まる。これはとても心安らぐものだ。
 〜中略〜
たったひとりとの仲をじっくり深められて、しかもそれが推奨されているなんて、「こりゃいいなぁ」としみじみ思うのだ。

「楽しい孤独」より


わたしは昔から、話を聞いてもらえる人が1人いれば落ち着く、というタイプだった。
広く仲良く付き合うのは苦手。
もちろんクラスとか部活とか、何かしらのグループに所属してはいたけれど、その中でも、一対一の付き合いを好んでいた。


エッセイの中でも書かれていたのだけど、
大勢の中にいるほうが安心するとか、いろんな人と深く関わりたいとか、そういうタイプの人にとって、
たったひとり決まった相手と付き合っていくというのは、なかなか大変なのかもしれない。
でも、わたしはそうじゃなかった。


くだらない出来事でも真剣な悩みでも、いちばんに話したい、というひとり。
そのひとりになりましょう、と生涯かけて約束してくれた人がいる。

こんなに幸せなことはないと思う。


だからわたしは、結婚してよかった。
「この人と結婚してよかった」なんて、ありきたりな言葉しか出てこないのが悔しいくらい。



この気持ちをこんなにも的確に、素敵に表現された文章。

この3ページは、きっとこれからもわたしのお守りになる。



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