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さて、明日から三連休......ん?

 なんだけど、特に予定ないよって......あれ?
 明日からの三連休は──我々が待ち望んだ、連休はいったいどこに消えた? 僕は十八日に記事を投稿したあと、そのまま眠りについた。目を覚ましたとき、即ち現在はどのニュース、どの媒体を見ても二十一日の十五時で、まるで時間跳躍に戸惑う「時をかける少女」のような表情を、僕はしているに違いない。多分。

 まて、落ち着こうではないか。冷静になって周囲を見渡せば、自ずと相手から姿、その真意を表してくれるはずなのだ。つまり、僕の世界において切り取られた空白の三日間、与えられるはずであった七十二時間の大半を奪い、いまは何処かでほくそ笑む輩の正体が......。

 数時間、真剣に考えた。でもダメだ。思考は必ずある一点に行き着いてしまう。自宅の鍵は施錠されていたし、外部からの力──たとえば寝ながらにして睡眠薬を盛られた、など──が起因となる可能性は、極めて低い。また僕以外の誰かが「空白の時間」について騒いでいる声も聞こえてはこず、やはりこれは僕単体の問題であるらしい。とすれば、答えは一つ......。
 僕は、タイムリープをした。
 連休前の金曜日から、連休最後の月曜日に。

 ジャガイモで腹を壊しただの、ビッグマックが90円引きだの、特に予定ないって人、いる?
 などと、駄文と煽り文句をならべて楽しんだ結果、僕は本当に楽しみにしていた三連休を、飛び越えてしまったのだ。あまりに酷い。

 ──いや、待て。何らかの理由で、僕に時間跳躍の力が備わったとしたら、今回と同様に、今週をすべて飛び越えてしまえば良いのでは?
 いやいや、待て待て。それだと、今週の仕事は無断欠勤の嵐となる。さすがにマズイのではないだろうか。あ、でも来週も平日を跳んじゃえばいいのか。会社に出て手続きをしなければクビになることもないのではないか。給料さえ貰えれば、別にそれでも良い気がするなぁ。
 ......貰えるわけないじゃん!

 時間の流れは一定である。しかし、そのなかに眠る可能性は、無限である。だから僕は無駄にしない。決して時間を無駄にしない。
 理由は不明瞭なものの、僕はタイムリープをたしかにしたのだ。時間を跳んだのだ。
 三連休は過ぎ去った。でも、過去は振り返らない。明日から始まる平日に希望を見いだす。


 マクドナルドといえば、ビッグマックだね!ボリューム満点、ジューシーな味わいが口の中に広がって忘れられない記憶となる!
 そんなビッグマックが、平日に限り90円もお得になる! こんな奇跡があっていいの?
 明日のお昼は、ビッグマックに決まり!
 明後日のお昼も、ビッグマックに決まり!


 ──皆は、有意義な連休を過ごせましたか?

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