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【連載小説】私、悪役令嬢でしたの? 侯爵令嬢、冒険者になる ~何故か婚約破棄されてしまった令嬢は冒険者への道を選んだようです、目指すは世界最強!魔王討伐! スキルは回復と支援しかないけれど……~

45. 令嬢、伸び悩む ②

 すっかりフサギ虫になってしまった四人に掛ける言葉が瞬時には思い浮かばなかったのであろう、ストラスは僅かに話題を変えたのであった。

「ああー、それよりエマ、集落の生活は安定しているのかな?それもお前にとっては大事な事だろう? 」

「グスッ、ええ無事に全員が冒険者登録を完了いたしましたわ、ジャックやチャーリー、ハンス始め十人前後は早、シルバーに昇格しました…… 早晩抜かれてしまうのでしょうね、グスッ」

「「「グスッ」」」

 話題を変える事に失敗したストラスはズバリ核心をつく事に決めるのだった。

「あれ覚えてるか? 二か月前に俺が言って聞かせたパーティーバランスについての話」

「ええ、まあ…… 確か私には頭のねじが一本足りないとか仰ってましたわね」

「パーティーには一つ欠けた部分がある、だよ、ふぅ~、んで分かったのか? ミッシングピース」

「欠けてる部分でしょう? とはいえお師匠様達はたった二人ですし、ステハムに至っては一人きりですわ、四人もいる私達に足りないものなんてあるのかしら? 」

「「「むむむ」」」

「それだよ、俺は攻撃特化、レッド達もホワイトが回復魔法も使えるが基本的に二人とも攻撃職だろう? つまり百パーセント攻撃陣てわけだな、それに比べるとどうだ? ノブレスオブリージュの構成は? 」

 エマが少しだけ考えた後、冷静な声音で答えた。

「ノブレスオブリージュで言えば、攻撃職は近接戦闘に特化したマリアとデビット、後衛支援職が私でしてよ、本来なら攻撃職ともなりえるイーサンも、私の護衛に専念する為に後衛に甘んじております…… はっ、何と言う事でしょうか! 私がいなければパーティーバランスは取れていたのです…… ミッシングピースどころか、私自身がエクストラピース余計な部分だったのですわ! ハンデ、ハンディーキャップ! そのものだったのですわね! わかりました、私さえいなければ問題はなし、そう仰るのですね、ステハムぅ! 」

 ストラスは溜息混じりだ。

「あのなーエマ、お前が抜けたらこの三人が冒険者を続ける理由自体が無くなるじゃないか、極論を取る前に俺の話をちゃんと聞いてみろって! 何かを減らすんじゃなくて、足りないピースを足すって言ってるだろう? 誰かが抜けるんじゃなくてさ! どうだ? 」

 エマがハッとしながら呟きを漏らす。

「誰かを、増やす? そうなのかしら、ステハム! 新たな仲間を、パーティーメンバーに追加で入れるという事ですの? 」

「正解だ! 俺がそれを勧めるのはなにもエマを残す為ってだけじゃあないんだぞ」

「どういう事ですの? 」

 ステハムはニヤリとした表情を浮かべて言った。

「あのなエマ、最近では俺みたいなソロで攻撃職の冒険者や、レッドやホワイトみたいなバランス型特攻パーティーが多いんだけどな、その昔、この王国が出来立てホヤホヤの黎明期れいめいきにはな、各種職業をバランスよく配置した、バランス型パーティーが最強だって言われていたんだぞ! 」

 エマは興味を惹かれたのだろう、歩を進めながらもストラスの方に身を乗り出しながら聞いた。

「バランス型? それは一体どんな物でして? もうっ! 焦らさないで教えてくださいなっ! ステハムの意地悪っ! でしてよ! 」

「はははっ、まあ怒るなよエマ! バランス型って言うのはな、パーティーに先行して敵の罠の発見や索敵を行う斥候せっこう、その後、敵の進行を一手に引き付けつつ阻害するタンク、タンクに押し寄せる敵を減らしながら遠距離、中距離攻撃で敵を削る魔法職、手負いになった敵を殲滅せんめつする近距離火力職、そして、仲間を守る為に後方に控えた回復職、若しくは支援職、で構成されていたらしいぞ? どうだ、エマ! 一枚のカードを除いてお前たちにそっくりなんじゃないか? 」

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お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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※この作品は『小説家になろう』様にて、先行して投稿している作品です。宜しければこちらからご覧いただけます^^↓

公爵令嬢冒険表紙01-3m


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