ケトルベルスイング入門
都内でパーソナルトレーニング指導を行っている花咲です。
私事ですが、ケトルベルに始めて触れてから15年、ケトルベルの資格を取得するために渡韓して12年、出版をして3年が経過しようとしています。
日本国内でケトルベルを準備してくださる施設は増えてきたものの、なかなか使い方がわからないといった声が目立つように感じます。
代表的なケトルベル種目であるケトルベルスイングのご紹介を通じてケトルベルの良さを体感してくださる方が少しでも増えればと思います。
1. ケトルベルスイングとは?
ケトルベルは日本でもかなり浸透してきたトレーニング器具ですよね!
と、こんなマニアックな記事を好んで読んで下さる方々は感じていることかと思います。
私は、毎週土曜日にタクシーでケトルベルを移動させる機会があります。
毎回申し訳なく荷台に200kg近くのケトルベルを積み込むのですが、大抵の確率で「なにこれ?(笑)」と運転手さんから質問されます。
その質問を聞く度に、世間の認知度はまだまだ低いんだなぁと染み染み感じております。
認知度も低いマイナーなトレーニング器具の安全で効果的な使い方を習得している方は、さらに変態貴重な存在だと言えるかもしれません。
そんな貴重な存在を比較的簡単に増やせる私は、ワシントン条約に登録されても良いくらいの存在だと思います。
冗談はこの辺にして…
この記事ではYou Tubeだと学びづらい基礎的な内容を段階を踏んでご紹介しておりますので、数少ない変態を増やすきっかけになれば幸いです。
それでは早速、ケトルベルスイングについてのご紹介を始めて行きたいと思います。
上記資料は、ケトルベルスイングの一連の動きの中で私が重要だと思う部分を抜粋した資料です。
ケトルベルスイングは、基本的なトレーニング種目であるデッドリフトとほぼ同じ動きではありますが、振り子運動を行うことでケトルベルとカラダが別々で動くため少し複雑になります。
1回あたり1〜2秒の動きになりますので意識だけで再現することは難しいですが、染み付いた動作パターンと不良姿勢の修正、フォーム修正を目的としたドリルを取り入れることで容易に習得可能です。
先ずは各姿勢の説明を行いますので、それぞれの動きの理解を深めていただければと思います。
①セットアップ
最初の1回目は、1回目の動作を始める準備段階から始まっています。
ここを疎かにしてしまうと動作中での修正は難しく、効率的な動作には繋がりません。
事前に筋肉の緊張を作り出し、たわみのない安定した姿勢で動作を開始することが望ましいです。
適切な姿勢であれば、ケトルベルの動きで発生する負荷に対しても筋肉の収縮と伸張で対応することが出来ます。
逆に、次のような姿勢で始める場合を考えてみましまょう。
このような姿勢では筋肉の緊張に乏しく、動作実施時に発生する負荷は筋肉以外の組織にも分散してしまいます。
筋肉以外の組織のいくつかは伸張負荷に対しての抵抗力はあるものの、能動的な収縮能はありません。
局所的な負荷が大きくなれば損傷に繋がる可能性が高くなりますので望ましくない姿勢と言えるでしょう。
また、バーベルスクワットを行う際にバーの高さやセーフティバーを調整するように、ケトルベルのハンドルを握る前に、下記のような状態を作っておくことで効率良く姿勢を作り出すことが出来ます。
セットアップは動作の質を左右する重要な要素です。
雑に動作を始めないようにしましょう。
また、安全面を考慮して、前後に人や物がないことを必ず確認しましょう。
②ハイクパス
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