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再出発のとき【ロングバケーションを終えて】②

前回からの続きです〜
再出発のとき【ロングバケーションを終えて】①はこちら↓

「看護師以外のやりたかった仕事をやろう」

しかし、ウキウキ気分でやりたい仕事の面接に行くが、あっさりと断られる。

前途多難な私の再就職活動…
と言う話を前の記事に載せた。

ガックリと落ち込む私に夫が
「じゃあ何か見つかるまで単発の仕事をしてみれば?」
と提案してきた。

「楽しそうだ!」

気持ちがしぼむ前に行動しよう。
普段は知らないことに取り組むのは苦手な私。
最初の一歩を踏み出すまでに勇気がいる。

でも今回はがんばった。
アプリを取り込み、必要な情報を入れていく。
緊張しながら慎重に慎重に。

側から見たら笑ってしまうだろう。
何を大袈裟なと(笑)

「あ、できた」
やっとのことで求人の情報が見れた。

うれしい。
私にもできるじゃん。

ソワソワしながら画面を見てみる。

「・・・・?」

近所の求人はすべて採用が決まって終了していた。
空いているのは1ヶ月先の求人ばかり…
都心部ではないので載っている店舗数も少ない。

ガックリ…
さて、どうしよう。


そして私は、自分でも驚くような『あること』をひらめいた。

同じ単発バイトなら看護師でもいいんじゃないかと。

あんなに看護師は二度とやらないと思っておきながら、なぜこのようにひらめいてしまったのか。

でも単発なら自由度が高いし、好きな時に働けるし、おまけに他の職種に比べて求人数が圧倒的に多かったのだ。

『単発』
この響きがとても身軽に感じた。
これならどっぷりと看護の世界にハマらずに、自分がやりたいことにも時間を費やせる。

このように少しずつ気持ちは『看護師の仕事イヤだ』から『看護師の仕事もアリかも』へと方向転換していった。

ただ単発看護師のバイトも問題がある。

働ける時にその都度働く場所を確保するのは結構な手間だ。

仕事場もすぐ近くというわけにはいかない。

自由度は高いけど、いろいろ厄介な部分も多いことに気がついた。

またもや迷宮に入り込んでしまった私は、スマホの検索に『看護師 パート 〇〇』と自分の住んでいる地域を入力してみた。
(あんなに看護師イヤだと言ってたくせに)


するとスマホの画面に衝撃的なものが飛び込んできた。

『看護師 急募』
私が半年前に辞めた職場の求人が、これでもかというほど流れてきたのだった。

「こんなに人が足りていないとは…」

しばらくの沈黙のあと
「私、戻ろうかな」
「今、そこの足りないピースにはまるのは私かもしれない」
と思っている自分がいた。

自分自身でも突然湧いてきた想いに驚いていた。
だってあんなに看護師という仕事を嫌がっていたのだから。

けれど冷静に眺めているもう一人の私は、なぜこんなにも180度考えが変わってしまったのかを知っていた。

それは解釈が変わったからだ。

今までの私は自分に余白が無く、私の心の中の比重はほとんど仕事が占めていた。

がんばり過ぎていて心身共に疲弊していて、身を粉にして働いている感覚だった。

自分のエネルギーを奪われる感じだ。

そんな状態なので、はっきり言って仕事は楽しくなかった。

そしてそれが表面化して、とうとう仕事中に怪我をしてしまった。

怪我のために仕事どころか日常生活にも支障が出てきた。

そしてついに仕事を辞めようと決意する。
怪我をした体は痛かったけれど、心は解放されて嬉しかった。

そして念願叶って仕事を辞めたとき、看護師という資格も封印すると決意する。

結果、半年間の長い長い休みの間、ひたすらに自分をいたわることに費やした。

『ぼーっとする』
『自分の本心に従う』
『やりたいことだけやる』
『自分を許す』

今まで出来なかったことをさせてあげる許可を出した。

すると、何もしなくても『そこにいるだけで価値のある私』が現れた。

『がんばらなくちゃ価値のない私』や『何者かにならなきゃいけない私』と、無意識に思い込んでいた過去の私とは真逆。

たっぷりと休んで自分を大切にしたら、勝手に私の中からあったかいものが溢れ出てきた。

そうしたら自然と
「私に何かさせてもらえることはないだろうか」
という気持ちが湧いてきた。

搾取されるエネルギーから与えるエネルギーへと変わった瞬間だった。

充分に私の中のエネルギーが満たされて、流れ出たのだろう。

看護師の仕事が自分に合わないのではなく、疲弊しきって私の中のエネルギーが空っぽになってしまったことが原因。

それさえ満たしてあげれば、結局どんな仕事でもやりたい意欲が湧いてくる。

要は自分の中の問題だった。

晴れて私は元の職場に復職した。
今までより余白のある勤務体制で。
またがんばり過ぎないように、こちらの要望はほぼのんで貰えた。

たくさんの人に
「おかえり、待ってたよ」
と歓迎してもらった。

半年間自ら殻に籠って外との関わりを絶っていたので、じつはかなり『しゃべりたい』『動きたい』『大声を出したい』欲求に駆られていた。

それがすべて叶う場所だった。

「うれしい」「楽しい」

かつて、あんなにイヤだった作業もありがたくさせてもらっている私がいた。

同じ職場なのにまるで違う。
それは私の解釈が変わったからだ。

この半年間、私の内側では相当な変化が起こってきたが、まだまだ発展途上。
これからさらに、どう変化していくか楽しみだ。

こんなに長い文章、最後まで読んでくれてありがとうございました。


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