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食べたいものがあるからがんばれる

今、引っ越しをするなら、譲れない条件はスーパーだ。

家から歩いていける距離に大きな店舗がいくつかあって、新鮮な食材が手に入ること。調味料や加工食品のバリエーションが豊かで選択でストレスを感じさせないこと。

買い物事情が貧弱だと食がスーパーに支配されてしまう。

おいしいもの、体にいいものを覚えてしまった。
シロさんの言うところの「パンドラの箱」を開けてしまったのだ。

必ずしも高いものがいいのではない。
食材の「勢い」を目で見て確認したい。

生きていくうえで食べること以上に大事なことなんてあるんだろうか?
やはり、良いスーパーがあることは条件から外せない。

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決してグルメではないが、年々食いしん坊になりつつある。
服は古着を選んでも、エンゲル係数は右肩上がりだ。

衣食住なら断然「食」。パートナーは食のセンスが合う人でないと!

日本から離れられなくなった。
安全で質のいい食材がふんだんにあり、「うまみ」でいっぱいの食べ物があり、世界中のおいしいものが集まっている。
日常のごはんの環境は世界一の水準ではないだろうか。

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料理が苦手だった私も、自分で作る喜びを覚えた。

若いときの私のところに飛んで行って耳打ちしたい。
「食べ物だけはケチってはいけない」
「自分で作りなさい。いいことが山ほどあるぞ」

母を亡くした父を支えるのは私が作りに行くごはんだ。

父のシンプルな言葉が全てを語る。
「うまいことはいいことだ」
「うまいってなんだろう」

食欲は希望である。
食べたいものがあるからまた来週までがんばれる。

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新鮮な野菜のためなら遠くの直売所まで自転車を漕いでいく。
この情熱は心の健康のバロメーター。

中年になり、太りやすくなってきた。
ウォーキングに加えて踏み台昇降と筋トレを始めた。
今、食べるためなら本気になれる。

おいしいごはんを食べられない人生なんて、色のない世界と同じ。
たとえ食事制限が必要になったとしても、食べる喜びは手放さないぞ。




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