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スウェーデンの大学生から学んだことー自分のタイミングで生きていいー

私は現在スウェーデンのルンド大学というところで交換留学をしている。

スウェーデン留学が始まってから早7カ月。

こちらに来て日本との違いに驚いたことは、たくさんあるがその一つに、
学生の年齢が非常に多様であるということがある。

日本では大学生=19歳から20代前半という概念があるが、スウェーデンの大学には学部、大学院にどちらも非常に多様な年齢の人がいる。

高校を卒業してそのまま大学に入学する人もいれば、一度大学に入ったけれどなんか違うなと思って専攻を変えて学びなおしている人、仕事を辞めて20代後半や30代で大学に入る人、子育てをしながら勉強している人、中にはお年寄りも若者に交じって勉強に励んでいる。

Zoomの授業に、若者となんら遜色なくZoomの機能を使いこなしながら、積極的に授業にのぞんでいるおばあさんがいて留学当初も非常に驚いたし、今でも毎回感心する。

そして年齢は違えど、偉そうにするわけでもなく、フツーにフレンドリーに会話してくれるし遊びに誘ってくれたりする。年が違うことを余裕で忘れる。でもやっぱりそれぞれのバックグラウンド、人生経験が異なるからこそ、話をしていると色んな人生を知れてすごく楽しい。

あと日本ではなんとなく学部を選んで、なんとなく授業にでている人が結構多いが、彼らは自分の本当に学びたいことを見つけて取り組んでいるからなんか生き生きしているし、自分から学ぼうという姿勢がすごいなと感じる。

こういう環境に身を置いてみて、自分の母国である日本と比べてみたとき、ある意味日本の大学のほうが奇妙な状況なのではないかと考えた。
大体学校には自分たちと同じ年齢の人ばかりであるし、年齢が違うとしても浪人して入学した人たちぐらいだ。

幼稚園から大学まで、みんなが同じタイミングで進学する。
みんなと同じタイミングじゃないと出遅れているような、とけこめないような怖い気持ちになる。これがやってみたいけれどもう年だしなと思う。
高校までの過程はまだ理解できるが、もっとたくさんの人が人生の中で、自分のタイミングで本当に学びたいことを見つけて、学びたいタイミングで勉強できる環境が大学でもっと当たり前になったらいいのになと思った。

自分を振り返ってみても、高校生の時は本当に世間知らずで、何を将来やりたいのかも明確にわかっていなかったし、これが学びたい!というのははっきりしていなくて、なんとなく英語・韓国語が好き、国際交流が好きというので国際関係の学部に進学した。でも大学生になって、ド田舎から都会に出て、バイトをしてみたり、交友関係が広がっていろんな人と接してみて、かなり将来のプランや人生観、興味関心が変わった。そして今自信をもってこの学部を選んでよかったといえるかといったらそうではないなと思う。

もちろんスウェーデンのこういった状況を支えているのは、高い税制の恩恵で大学の学費が全員無料であることや、文化的に先輩後輩関係がなくて、どんな年齢の人でもフランクに平等にコミュニティに溶け込めるという土台があること、雇用制度の違いなどあって、簡単に日本と比較して、この方が優れているから日本もそういう風に早くなればいいというのは言えないけれど、少しでも自分のタイミングで生きてもいいという風潮が強くなれば、もっと過ごしやすくて、満足度の高い生活が送れる社会になるのでは、、、
とスウェーデンの大学生を見ていて学んだ。



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