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「遅いぞムサシ」 笑顔のムサシが私に向かって歩いてくる。 「名前がムサシだからって、遅れて…
「マイも俺と同じで映画好きだったんだ。話が盛り上がってさ…」 機嫌よく話すケンに、私は仕…
試験結果が貼り出されている掲示板を、私は呆然と見上げていた。 21位。ダウンロードだ……。 …
あの日、野良猫の僕は、メインボーカルが抜け四匹となったバンドの仲間と遅くまで飲んでいた。…
「奥さんが毒蛇にかまれて死んじゃった人の話知ってる?」 「…聞いたことないと思うけど」 「…
「アイス買ってきたよー」 買い物から帰ってきた妻がそう言うと、娘が嬉しそうに走ってきた。 …
人間の数だけあるという、膨大な量の時計を前に、うさぎはあっちへ行ったり、こっちへ行ったりしていた。 「最近なんだか忙しいなぁ」 大きさや形、色はバラバラだが、どの時計も1から12までの数字が書いてあるのと、針が一つしかないことは共通している。 「あの時計、もう11まで進んでいる」 うさぎの仕事は、針が12まで進んだ時計を神様に知らせることだ。 時計が何を意味しているのかを、うさぎは知らない。 分かっているのは、針が12を指したとき、その時計の持ち主に何かよくないことが起こると
3月24日 朝7時 時計のアラーム音が鳴り響いている。 右手で時計のボタンを探し、アラームを停…
暑い夏の日、男が道を歩いていた。 「仕事大変そうですね」 突然の声に男はあたりを見回すが、…
ある日、男が外回りから会社に帰ってきて廊下を歩いていると、なにか柔らかいものに足をとられ…
男はその人生で悪の限りを尽くし、「悪魔に魂を売った」と周りにうそぶいていた。 ある日、男…