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[すこし詩的なものとして]0060 スライドして

遠くに浮かぶ雲は
誰かのそばにいるように

春の風に吹かれるまま
同じ行方を漂い続ける

学校の帰り道
僕らはそれを誇らしく思う
夏の夕暮れ
不運に月が現れる
そんな不幸が訪れる前に
走って
ブリクストンの町中に
ラジオのグルーヴを届けるんだ

チューインガムの
甘い匂いは
雨のぬかるんだ舗道を
虹色に変える
ほら僕のショーケースの靴たちも
こぞって外へ出たがっている

母さんの声がこだまする
白んだ月が空に現れた
ボーイズよ
もう帰る時間だ

ブリストルからの小包には
母さんの好きな紅茶が入っていた

ミックが気ままにやれって
そんな声の聞こえるままに
シュールでシンプルに
天井のビートニクス
58年の西海岸を夢見て
ノートにあらゆる言葉を
書き連ねるんだ

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ある種オマージュ的な言葉の組み合わせは、
結局テンでバラバラの僕なのだと思ったり。
でもその中にあるリズムはなんだか懐かしくて
やっぱり細胞レベルで刻まれているんだと実感する。

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