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[すこし詩的なものとして]0090 たぶん、それはホントのこと

君が気に入ってくれた
レモネード
僕の愛してくれた
マーマレード

気まぐれの夕方
空に矢を放って
僕は光がこぼれ落ちるのを見た
すると
世界中のまぶたが開き
夜明けが訪れた

台所に香るパンの匂い
月の裏側には届くだろうか
配達屋さんに尋ねても
そればかりはわからない

気まぐれの月明かり
僕に届いた光の手紙
やさしい言葉で
語りかける

いくつもの星の輝きと
いくつもの雲の切れ間
夜は次第にこぼれ落ち
朝はもうじき笑顔をくれる

君のつくったマーマレード
僕の大好きなレモネード
こんがり焼けたパンに合わせる
香りの中に届く
やさしい知らせ

月の裏側と虹の桟橋
涙の花畑
風のざわめきに光の逃避行
明日は君の思うまま

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肩こりがひどい。
嘘でも本当でもひどいものだ。
少し前は腰が痛かった。
それもひどく痛かった。
静かな昼下がりに、椅子に座った。
目の前にあるテーブルに置かれた、マーマレードのジャムの瓶と食べかけのトースト。
これを見るだけで、なんだか心が静まった。
痛みは鼓動で、深呼吸が必要なのだ。

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