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すこし詩的なものとして

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言葉を書き留めていきます。
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#日記

[すこし詩的なものとして]0162 夜明けに酔いながら

街の灯りがすでに消え 包まれた闇にぼくらは畏れる 静寂はゆるりゆるりと押し寄せて 胸の奥に…

ケンヨウ
3日前
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[すこし詩的なものとして]0161 春の午後

柔らかい陽射しが降り注ぐのは 古びた板の上 まどろいが包む 窓辺に揺れるカーテン 風に揺れ…

ケンヨウ
10日前
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[すこし詩的なものとして]0159 幸せな午後

太陽が昇った 静けさは眠りから目覚める 世界はまだ眠ったままか 窓辺から世界を見る 静かに…

ケンヨウ
2週間前
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[すこし詩的なものとして]0158 路をゆく

枯葉舞う公園のベンチ 静寂に包まれた 冬の陽射しはとても冷たく 頬を刺す風は容赦ない 街は…

ケンヨウ
1か月前
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[すこし詩的なものとして]0157 冬の真夜中

凍てつく夜空に 冴え渡る月 静寂に包まれた街 街灯に照らされた雪 誰もいない公園 ブランコが…

ケンヨウ
1か月前
26

[すこし詩的なものとして]0156 孤独は影に隠れて

夜中の静寂に ひとりでベッドに横たわる 窓の外には 満月だろうか いや少し欠けている月が ぼ…

ケンヨウ
1か月前
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[すこし詩的なものとして]0155 さざなみ

なんだろう たまに急に 乾いた気がする かさかさに 潤いがなく 怒りっぽい 海に行くと やけに心が高鳴って 渚まで走り出したことを なぜか思い出した 夜更けのビル街は すきま風がひどくって 孤独のやけどがヒリヒリと うずいてくる とてもじゃないけど やってられない 渋谷のWAVEで ドキドキしながら 待ち合わせをした あの時のときめきが 昼間に飲むビールのように 心に潤いを与えてくれた 気難しくなるのは なんだろう 乾きのせいだろうか 年齢のせいか 友人のせいか いや

[すこし詩的なものとして]0154 轍の上に落ちて溶けゆく

気がつくと 枝から何羽ものカラスが 飛び立っていった 遠くの空へ向かって 羽ばたいて 瞳に映…

ケンヨウ
2か月前
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[すこし詩的なものとして]0151 100マイル先の憂鬱

地下のホームがわからなくて ウロウロしながら 人の流れについてゆく 一度は降りた階段を また…

ケンヨウ
3か月前
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[すこし詩的なものとして]0150 さよなら夕焼けの街よ

たぶん僕たちはなんとでもなるだろう でもね その選んだ道が本当によいのかどうかとても不安だ…

ケンヨウ
4か月前
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[すこし詩的なものとして]0149 冬空のもみじ

言葉が糸を引くように あなたの背中に垂れている 匂いは残像 懐かしい首元の香り 惹かれるよ…

ケンヨウ
4か月前
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[すこし詩的なものとして]0148 書き留める時と捉えて

太陽の下には いつも不幸があって 人を笑うように支配しているのを見た 人っていうのは 何も…

ケンヨウ
6か月前
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[すこし詩的なものとして]0147 風吹けば

海の見えない場所に住み 毎日歩くその道は いつもの具合を見届けている その人は 歩くたびに空…

ケンヨウ
6か月前
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[すこし詩的なものとして]0146 過日、時は無情に

どれだけ思い出を重ねても それは僕だけの記憶 他の誰のものでもない 手紙に綴って送っても 配達員があなたに届けたところで 言葉はただの文字に成り下がる あなたの残した物さえも 僕を越えるとただの物 並んだ本の数だけが 記憶ではなく想像を 記録として想起する 歩きながら時が経つ 草木は変わらず育ち続ける 雨を待ち続ける人 雨を忌み嫌う人 そんなまとまりのない街に わけのわからない夜が 落ちていく 舞い散る雪は モノクローム 体温を下げる乾いた寒さに 喉が渇いていく 夜