迷惑をかけることは良くないことなのか
僕は昔からよく忘れ物をする人でした。
大人になってからはだいぶ改善してきたけれど、今でもたまに何か忘れてしまいます。
最近では、テニスをするために準備した着替えを部屋の入り口に置いていってしまいました。結局、テニスはそのままの格好でやりました。雪降る中で全然汗をかかなかったのが唯一の救いです。
忘れ物が多く、しかもしばしばケアレスミスをしてしまいます。
新卒で入った会社でサーバー管理の仕事をしていた頃、確認不足が多かったことからよく注意されたものです。
テスト工程など、ちゃんと確認しなければいけない場面でそのような欠点があったことから、僕はあまりこういうことには向いていないと漠然と思っています。
忘れ物をした時、もしなにか借りることができたら友達から借りています。取りに帰ることもあります。
改善してきたとは言え、完全には治らない僕の欠点です。
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そんな性格ゆえ、親からは「人に迷惑をかけるな」とよく言われたものです。
一般的に子供は未熟なため、気づかずうちに他人に迷惑をかけていることがあります。だから、そういった注意を受けるのは仕方ないかと思います。
しかし、今改めて考えると、人に迷惑をかけることはそこまで悪いことなのか、という一つの疑問があります。
そもそも迷惑だと思うかどうかは、先方の感情次第なため、自分は客観的なものしかわかりません。
例えば忘れ物をして、何かを借りた時、それは100%の迷惑行為なのか。これはちゃんと考える必要があると思っています。
相手としては迷惑だと感じてるかもしれないし、なんとも思っていないと感じているかもしれない。また、人の役に立っているから充実感を感じているもしれません。
迷惑と思うかどうかはその行為ひとつだけでは測れないものかと思います。
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そう考えると、先方が迷惑だと思うかどうかは、それまでの人間関係であったり、その一瞬のマナーだったりが起因するのだと思います。
Aさんに物を貸すのは全然平気だけど、Bさんに貸すのは嫌だ。同じ行為を取っても、人によって感じ方は変わるでしょう。
それは、Aさんと先方の関係性がしっかりと築かれ、たとえばAさんはいつも感謝を伝えてくれるから迷惑と感じない、といったことはあるでしょう。
となると「人に迷惑をかけるな」というメッセージは、何か損害を与えてしまったり、何かの援助を求めてしまったという行為そのものを指すのではなく、そうしてしまった時にも相手を傷つけないように人間関係を良くしたり、自分自身の態度を改善することなのでしょう。
僕は今でもたまに忘れ物をしてしまい、人から物を借りることがあります。
もちろん改善に努めることは大事だけれど、先方から快く貸してもらえるような配慮に努めることも同様に大事なことだと思いました。
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人は一人では生きていけません。大人だからと言って、相手に迷惑をかけないなんて無理でしょう。なんでも自分で完結してしまう人がいたとして、周囲の人はその人本人に近寄るかはわかりません。
人と人とが支え合ってこの世が作られているのだから、迷惑かけることに罪悪感を感じるのは良くないと思いました。
大事なのは迷惑をかけても助けてくれるような人間になり、良い関係を構築すること。自らも困ってる人を助け、少しでも恩を世の中に与えていくのが良いのでしょう。
昨日、街中で転んだおばあちゃんを助けたところ、とても感謝をされました。僕は助けて良かったと思ったし、一ミリも迷惑だとは思っていません。
ふと、そんな経験をして思ったことを書いてみました。
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