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火と風の国 アゼルバイジャン・バクー紀行

西アジア、カスピ海の西岸に位置するアゼルバイジャン。その首都であり最大の都市であるバクーに行ってきました。おそらく日本人でこの国に行ったことがある人はかなり少数だと思います。

今回、ドバイからジョージアに向かうアゼルバイジャン航空のトランジットでバクーに17時間滞在することになったので、市街地の方まで繰り出してみることにしました。あまり情報がなく、ネットで調べても日本語のサイトはほとんど出てこなかったのですが、結果的にとても良い国でした。

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アゼルバイジャンは、アゼルバイジャン人による一民族からなる国で、くっきりとした眉毛とすらっと伸びた鼻が特徴です。女性は美女が多いと言われ、実際僕もそれは思いました。そして、「火と風の国」という一風変わった異名を持つ国です。

国民の大半はイスラム教ですが、火を神聖なものと扱うゾロアスター教(拝火教)の文化が強くあり、またバクー油田を始めとした石油採掘が盛んな土地柄、バクーは「火」がひとつのテーマだと感じました。

この地のランドマーク的存在の「フレイムタワー」という流線型のビルは、炎がモチーフとなっているそうです。

丘の上に立つフレイムタワー

世界最大の湖であるカスピ海に突き出た半島に位置するバクーは、湖からの強い風を受けます。昨日訪れた時は、気温はそれほど低くないものの風のせいで肌寒いと感じました。そんな強い風を浴びながら湖沿いの道を歩き、とても気持ち良い気分に浸れました。

火と風の国、と呼ばれる所以がなんとなくわかった気がします。

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旧市街にある広場。左の三角形は地下鉄の駅

城塞が残る旧市街では古い街並みが忠実に残され、またその周辺のエリアでも建物ひとつひとつが歴史を感じるものとなっていました。自然災害が起きづらい地域であるからこその風景だとは思いますが、伝統を残す意識が強くあることを感じました。

改めてこのように文化や伝統を現代に残していくことはとても大事だと感じたし、そこに人は憧れを持つのかもしれない、と思いました。東京の高層ビルや日本の地方都市の巨大ショッピングモールのように同じような建物をいくつも量産していたら最初は人気が出るだろうけども、長期的な愛着といったものは湧きづらくなるのではないかと思います。

バクーでは新しい建物でも、その中に文化というアイデンティティを残すことで人々の帰属意識を高めているような気がしました。

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多くの人で賑わうニザミ通り

わずか数時間、街を散策しただけとなりましたが、バクーはとてもいい街でしたし、アゼルバイジャンの文化もとても興味を持ちました。まだまだ深く神秘的なものも隠されているような気がして、もっと追いかけてみたい気持ちが強くあります。

いつかまた来れますように。

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