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ITエンジニアという経歴を背負って

将来どんな人生を歩んでいこうか、どんな仕事をしていこうかという悩みは尽きません。

今はフリーランスのWebデザイナーに向けての勉強を始めたところですが、その仕事一本でこれから進んでいけるとはまだ思えていません。Web制作やライティングなど、他にも興味のある分野も試していきたいし、いずれはもっと広げて何かの事業をやっていきたい気持ちがあります。

東欧の国・ジョージアで「ノマドニア」というノマドワーカーになるためのプログラムに参加し、パソコン一つで出来る10種類の仕事を学びました。実際に手を動かしたら、どの職種のどの作業もやっていて楽しいと思うことが出来ました。

僕自身Webデザインから動画編集、ライティングからSNS運用まで、どの種類のワークも難なくこなすことができましたが、それは僕がパソコンに強かったから、ということがひとつ挙げられます。

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僕は大学を卒業してから4年半の間、ITエンジニアをしていました。

就職活動をしていた頃、特にやりたいことが見つからず、でも漠然とかっこいいサラリーマンになりたいと思っていました。なんとなくで会社を決めたくなかったから、将来性のある仕事に就くことを決めました。

そこで、敢えて得意ではなかったIT業界を選び、文系ながらエンジニア職として働くことを選びました。

新卒で入社した会社は日系大手のソフトウェア企業。社員1万人を超える大所帯でした。内定取得後から卒論と並行してITの勉強を始め、入社してすぐに基本情報技術者という資格を取得しました。

勉強は大変でしたが、この時にITの基本的な知識を学べたことはとても良かったと思っています。その2年後には応用情報技術者という資格も取得しています。

配属は官公庁が専門の部署で、国の大規模システムにバックエンドのサーバー管理スタッフとして入るも、初めて触るLinuxというOSに対して、いくら勉強しても、いくら業務を進めても全然理解できないつらい日々を送ることになります。

結局心が折れかけ、1年半が経った頃にバックエンドから離れて、Webシステム改修のフロントエンド業務の部署へ異動させてもらうことになりました。フロントエンドはバックエンド程難しいとは思いませんでしたが、それでも仕事へのもやもやが続いたため、2年9ヶ月働いた末に退職します。

その後、海外で働きたいという夢を実現するために、セブ島留学を経て外資系コンサルティング企業のフィリピン支局に入社するも、経歴を鑑みた結果、再びバックエンドのサーバー管理業務をすることになります。嫌だったITエンジニアを、一度心が折れたバックエンド業務にもう一度携わることになってしまいます。

結局長くは続けられず、半年滞在したフィリピンという環境も合わなかったことから2年間で退職。ジョージアに渡り、今に至ります。

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ITエンジニアとしては一度転職をし、バックエンドもフロントエンドも経験したものの、最後まで仕事を好きになれませんでした。所属した2社では、共に「出来ない社員」として扱われ、他の人から頼られることもなかったし、ずっと部下のいない末端ポジションでした。

そんな劣等感を背負ってジョージアに来てみたものの、実はITエンジニアとして身につけたITスキルはかなり有用だと気づきました。

タイピングはそこそこ早く出来たし、パソコン内部の仕組みのあれこれがわかっていたし、初めて使ういろんなツールもすぐに使いこなせるようになりました。

IT企業ではパソコンが使えることは至極当然のことで、むしろオタク並にパソコンを愛している人が多く、彼らの熱量や知識量には一生追いつけないと思っていました。

そんな環境にいて、自分自信をスキルのない劣った人間だと思い込んでいましたが、ノマドニアに参加し、僕が持っているパソコンのスキルは世間ではかなり高い方だと知りました。隠したいとも思っていたITエンジニアの経歴は、今も、そしてこれからもかなり役立てそうだと思いました。

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今の自分は過去の経験の上に成り立っています。

たとえ遠回りをしたと思っても、その経験は絶対に役立てる時が来るでしょう。経験した道のりは間違いなく自分の強みになっています。

そうやって自分の価値を高められるなら、ITエンジニアをしていて良かったと思えます。

僕は一度キャリアをドロップアウトしてしまったけれど、これからどんな仕事をすることになっても元ITエンジニアとして生きていこうと思ったし、その経歴を強みとして活躍していきたいと思っています。


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サムネイルの撮影場所はRestaurant Check-In Garden

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