場回しの上手な人がしていること
沖縄北部のゲストハウス「結家」でボランティアのスタッフを始めて一週間が経ちました。
あっという間の一週間を過ごし、時が過ぎる速さを強く感じています。絶好のロケーションでのゆったりとした空間はとても楽しく、スタッフとして働きながらもポジティブな日々を過ごしています。
一週間も働いたので、仕事のことはだいぶ慣れてきました。今ではもう一人でいろいろと仕事をこなせるようになりました。
ボランティアとはいえ、接客業をほとんどやったことのない僕にとっては、毎日がとても新鮮で刺激的です。
コンピューターを介さない生身の人間とのミクロなやりとりは、まさに「肌感覚」で宿の評価をされてしまう難しい仕事です。決まりきったマニュアルがなく、自分の創意工夫が問われるものの、やりがいは大きく感じています。
「ケンティさん、〇〇を教えてください」
毎日いろんなお客さんからあれこれ頼られる生活は、楽しくもあり、強い責任感を感じるものでもあります。
スタッフとお客さんという垣根を飛び越えて(無視して?)接してくれるお客さんも多くいるため、友達感覚で接することもあり、ありがたい気持ちも強く感じています。
そんなお客さんにとって非日常である空間で毎日過ごしていくと、いろんな人の行動が見えてきます。
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僕がボランティアで働いているゲストハウスは、お客さん同士の交流がとても盛んな宿です。
ここへ来るお客さんの半分以上が、この旅人同士の交流を求めてここへやってきます(ロケーション、値段など他の要因で来る人もいる)。
ただ、交流を求めるといっても、全員が全員コミュニケーションが得意というわけではありません。
評判を聞いて、恐る恐る一歩踏み出したというお客さんもおり、そういった方は最初この特殊な空間にためらいを感じてしまう人もいるそうです。
もちろん、僕としてはコミュニケーションが苦手な人だって宿に来てほしいし、そういった人たちにとって障壁となる何か一つの壁が取れたらすんなり会話に入れると思っています。
常連も一見さんも関係なく、「たまたま同じ空間に居合わせた縁」として緩やかに交流できることが理想でしょう。
いろんな人を見ていくと、会話が上手な人の言動が気になるようになりました。
いわゆる「場回しの上手な人」は、どのようなことをしているのでしょうか。
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5人〜6人くらいの少人数でグループになって話していると、たまに話に乗れなくてつまらないと感じてしまうことがあります。
そういった時の原因は、話のテーマが興味ないだとか、面白みがないだとか、いくつかの要素に分解できると思います。
逆に、楽しいと感じる時はどのような時でしょうか。
僕は、みんながその話題に興味を持っていて、ほどよく笑いが入るようなものだと思っています。
少人数のグループで話していると、自然と誰かが中心(=ファシリテーター)になっていきます。
そして、その中心人物の裁量が、グループ全員のその会話への楽しさにつながっていくと思います。
僕が今まで見てきたそういった場回しの上手な人の気遣いで、感心を持った部分は以下になります。
この一連の流れによって、全員がその人に興味を持って、場が和んでいきます。
もちろん他にもいろんな方法があるでしょう。ただ、ゲストハウスという入れ替わりの激しい空間において、こういったコミュニケーションを取っていくのは、とても大切なことだと思います。
コミュニケーションの上手さや相性、その時の状況によって、話せない人がいないのは仕方のないことです。
しかし、話に乗れていない人がいることを見分けて、その人に光を当て、みんながその人に興味を持ってもらうことで、そのグループに楽しい空間が生まれると思います。
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ここから学べることは多くあります。
僕自身は、一対一のコミュニケーションは得意なものの、少人数のグループになると途端に苦手になってしまいます。
無理してファシリテーターのポジションを目指す必要はないと思いますが、もしそうなったときに上手く場を回せたら良いなと思います。
それは決してビジネスに活かそう(スタッフとしてお客さんの満足度を高めよう)、といった限定的な話ではなく、よりみんなを楽しませて自分も楽しむ、という全員がWin-Winとなる楽しい空間作りの話です。
コミュニケーション力とは、学歴だとか仕事のできるできないとは異なるベクトルで測られるものであるため、僕自身今までと考え方を大きく揺るがされることでもあります。
自分本位になっていないか、話の中身を確認することも大事だし、その場でつまらないと感じる人がいないか、周囲の人たちの様子を見ることも大事です。
そういった細かいひとつひとつの配慮をして、コミュニケーション力、特に場回しの力を上げていくことで、楽しい空間を作れると思います。
この貴重な一ヶ月間で感じるいろんな学びを、もっと自分の人生に活かしていけるように。
まだまだ沖縄の生活は続きます。
僕のことは以下の記事で紹介しています。
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また次回の投稿までお元気で。
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