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行動活性化療法について書いてみる。抑うつ、不安に対して効果あり。

今回のテーマ

行動活性化療法について書いていきます
この方法は認知行動療法の一種です。
ゆっくりと、こつこつ取り組めば大変効果的な方法です。

私も実践して効果を体感しております。
特別なスキルもいらないところが個人的には好きです。

病気でなくとも、いまいち行動力がない、
不安を感じやすいという人にも
大いに進められるものだと思っています。

よろしくお願いします




概要説明

行動活性化療法は、うつ病の治療に効果的な認知行動療法の一形態です。

この方法は、うつ病の主な症状である無気力感や興味喪失といった
行動の減少に着目し、これらの行動パターンを改善することで
精神的な健康を促進します。

何らかの状況になると、人間は今までの生活で身に着けた、
習慣化されている行動パターンをとります。
その行動パターンを望ましいものに変えていくことで、
物事のとらえ方を変えていきます。
望ましい行動を増やし、
望ましくない行動を減らしていく方法になります。

このように「行動」することから始まります。行動してみて、
その結果をみていかないと始まらないという特徴があります。


方法について

大まかには、以下のような流れです。

  1. 活動のスケジュール化: 自分の日々の活動をスケジュールに記入し、積極的な活動を増やすように努めます。これにより、日常生活を予定化させて、行動の自発性を向上させます。

  2. 目標設定と進捗チェック: 自分自身に達成可能な目標を設定し、その達成度を定期的にチェックします。目標の達成感は、自己価値感や自己効力感を高めることに繋がります。

  3. ポジティブな活動の増加: 対象者は、自分にとって楽しいと感じる活動や興味を持っていることに焦点を当てます。これにより、ポジティブな感情を引き出し、うつ症状との戦いに役立ちます。

  4. 避ける行動の対処: 過度に回避している活動状況について認識し、少しずつその対処を始めます。これにより、回避行動が減少し、新たなポジティブな経験を得る機会が増えます。

少しずつ行うことで、ポジティブな気持ちの回復。回避していることに
対して適応を促していきます。

具体的な方法

具体的な手順を順番に示します。

行動活性化療法(BAT)を行う場合の手順を順番に示します。

  1. 目標の設定:

    • 自分のうつ症状や日常生活の課題について考え、改善したい領域を明確にします。

    • 目標は具体的で達成可能なものであることが重要です。

  2. 活動日誌の作成:

    • 毎日の活動を記録するための活動日誌を作成します。

    • 活動の種類、実施した時間、自分の気分や体調などを記録します。

  3. 活動の分析:

    • 活動日誌をもとに、自分の活動パターンを分析します。

    • ポジティブな活動や問題がある避ける行動を特定し、改善の方向性を見つけます。

  4. スケジュールの作成:

    • 活動をより構造化し、ポジティブな活動を増やすためのスケジュールを作成します。

    • 毎日の活動や目標を明確にし、スケジュールに記入します。

  5. 行動の実践:

    • スケジュールに沿って活動を実践します。初めは小さな目標から始め、徐々に増やしていきます。

    • 活動を実践することで、ポジティブな経験や感情を増やし、うつ症状を軽減します。

  6. 進捗のモニタリングと調整:

    • 自分の進捗を定期的にモニタリングし、必要に応じてスケジュールや目標を調整します。

    • 効果が見られない場合や課題がある場合には、改善策を考えます。

  7. 継続と維持:

    • BATの手法やスキルを日常生活に継続的に取り入れ、習慣化させます。

    • うつ症状の再発予防のために、セルフヘルプの手法を維持し続けます。

これらの手順を通じて、患者は自己管理能力を向上させ、日常生活でのポジティブな変化を実現し、うつ症状の改善につなげていきます。

専門的に行う場合は、カウンセラーがプラン作成等にかかわりを持ってくれます。

メリットとデメリット

行動活性化療法のメリット


  • 焦点の移行: BATは患者の注意をうつ症状から活動や目標に向けることで、ネガティブな思考や感情に取って代わります。少なくとも楽しいことを行っている間は活動に夢中になれます。

  • 実践的なアプローチ: BATは日常の行動を変えることを重視しており、患者が実際に行動を起こすことで改善を促します。 うつ病になると全く動けなくなります。それが徐々に動けるようになるわけですが、ある程度まで来ると、自発的に動くようにしないと改善しずらくなっていきます。私の経験談ですが、自分で動くようにしないと昔に近い状態に戻っていきません。動くことで、体力をつけていく、活動できるようになるという面があります。

  • 短期的な介入: BATは比較的短期間で効果が見られるため、他の心理療法と組み合わせてうつ病の治療に効果的です。

  • 自己効力感の向上: 患者が自分の行動に責任を持ち、成功体験を積むことで自己効力感が向上し、うつ症状の軽減につながります。体がだるくても、続けていくうちに自分は動けるという実感を持てるようになります。実感を得られると好循環が始まり、自主的に活動できるペースが上がっていきます。私はそうでした。

  • 再発予防: BATは患者が自分の日常生活で習慣化できるスキルや戦略を提供するため、再発予防に役立ちます。

行動活性化療法のデメリット


  • 個々の適応性: すべての患者に効果があるわけではなく、個々の状況やニーズに合わない場合もあります。当然ですが、全員に当てはまる魔法ではありません。本人が取り組む気がなければ厳しい。

  • 時間や労力の要求: 治療には時間や労力が必要であり、特に自己管理が難しい場合は取り組みが困難なことがあります。効果は割と短期間で出始めますが、だからと言ってすぐにやめるわけにはいかないです。そこからの継続が重要になります。

  • 他の療法との組み合わせ: 単独での効果が限られているため、他の治療法と組み合わせる必要がある場合もあります。

  • 適切な指導者の必要性: 熟練したセラピストや指導者が必要であり、その資源が制限されている地域ではアクセスが難しいことがあります。

幸い関連書籍が出ているので、知識不足、疑問点の改善は現状はしやすいと考えていいです。

私の経験談ですが、カウンセラーを使うことなく自分で本を読み実践してきました。それでも十二分に効果があったと言えます。
認知行動療法とは違い、行動に対するアプローチなのではっきりと体力の回復や、自分が苦手とすることに対しての行動力は上がりました。

関連書籍

私が使用したものになります。



まとめ

行動から自分を変える、行動活性化療法の話でした。
自分はもう動けない、元に戻れないという感覚を救ってくれた方法なので、
個人的な思い入れは強いです。
その後、この方法を日常生活や、その他活動に応用することで
苦手としていたことにも使えるということがわかり、より気に入りました、
ぜいひ興味を持った方には試してみてほしい方法です。

今回はここまで

参考にしたもの

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S027273580600136X


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