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一億総「ワークアズライフ」の時代

ぼくの働く会社のオフィスの最寄り駅は、渋谷駅なのですが、自粛制限が解除されて以降、徐々に人が増えている気がします。

実際、ぼくも2回出社しました。


これからは「在宅勤務」が「(実質的な)強制」ではなくて、「選択肢のひとつ」になっていくなかで、今後の働き方の指針を外部に発信している会社も、少なくありません。


↓サイバーエージェントの藤田さんのブログ


そんななか、Googleは何かを言っているようで何にも言ってないんじゃない?みたいなタイトルで記事になっていました。


>グーグルは完全なリモートワークにならない可能性--ピチャイCEO


「完全なリモートワークにならない可能性」って、天気予報士が「きょうの天気は雨じゃないかもしれません」って言うのと、そんなに変わらない気がします。

でも、「きょうの天気は雨じゃないかもしれません」がタイトルになるって(=情報として価値があると思われているのって)、逆に言えば他の会社が(本当はどの天気になるのかあんまりわかっていないのに、)「きょうは絶対に晴れです!」とか「雪以外ありえません!」とかって言ってるからです。

きょうの話に置き換えると、まだどんな働き方がベストなのか、また決めきるには時期尚早(だとぼくは思ってます)のに、FacebookやTwitterは一部の従業員に永続的な在宅勤務を認めています。



たぶん在宅勤務とかオフィスに出社するとかみたいな議論って、これからリモートワークが「強制」ではなく「選択肢のひとつ」になった上で、運用していく中で、議論されていくべきだなと思っています。

だから、Googleの施策が一番中立性があるなと、ぼく個人的には思っているのですが、FacebookやTwitterはそれを通り越して、一部の従業員に永続的な在宅勤務を認めました。


FacebookやTwitterって、良く言えば「判断が早い」とも言えるんですが、ぼくの勝手な見方では、両社が打ち出しかったのって、「在宅勤務でも仕事は回る(もしくは回るどころか生産性が上がる)」ということが会社のなかである程度の材料をもとに決められたと言うよりも、「それを認めるくらい弊社は従業員に対して配慮しているよ」というメッセージだったのかなと思っています。

だから、逆に言えば、Googleの「これから慎重に検討していく」という方針自体も、まあひとつのメッセージと言えばメッセージとも言えるのですが。

けっこう後付けですけど、Googleって、アルゴリズムの問題をはじめとして「ユーザーに対して中立であろう」「一歩引いた視点でいよう」みたいな感じでサービスを運営している印象があります。


ちょっと話が遠回しになっちゃってる感もあるんですけど、要は「勤務体系」が、会社の思想を体現するものとして、より色濃くなったのだなと、最近の各社の動きを見ていて感じます。

そしてこれって、「働き方」と「生き方」の距離感が、物理的にも精神的にも、少しずつ近くなっていることの証左だなと感じていて。


いままでは、「どんな会社に入ろうかな」って考えるとき、主には「どんなサービスをやっているのかな」とか「どれくらいの規模の会社なのかな」とかってことだったと思います。

でも、今回フォーカスされている「勤務体系」って、業界とか企業規模とか全く関係ない、「働き方」の問題です。


そして、その「働き方」をみんなが気にし始めたのって、家で働くようになって、物理的に「プライベート」と「仕事」の距離が近くなったり、それに伴って「いつでも仕事ができてしまう」という、精神的にもプライベートと仕事の距離が近くなったりしたかだと思います。

あと、出社するかテレワーク するかによって、(プライベートも含めた)1日のスケジュールが大きく変わりますしね。


いまは全盛期ほど言われなくなりましたが、結果的に「ワークライフバランス」とか「ワークアズライフ」とかって言葉が死後になってしまったというか、全員がもう自動的に「ワークアズライフ」的な世界に突入したのです。

(ワークアズライフって言うのは、落合陽一さんが提唱する、ざっくり言うと「仕事とプライベートを分けることなく、寝ている時間以外はすべて仕事であり趣味である」というような考え方を指します)


選択した「働き方」によって、大きく「生き方」も左右されるようになりました。

だからこそ、FacebookもTwitterもGoogleもサイバーエージェントも、「働き方」に関する考え方を、社外に向けて大々的に発表したのだと思います。


一億総ワークアズライフの時代!


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