見出し画像

「理念」の共有されている組織にするために

「ミッション」とか「バリュー」とか、いわゆる「理念」的なものの大事さは、もう言われ尽くされているところではあると思います。

それらが大事なのは大前提のなかで、ただ組織運営においては、「ミッション」や「バリュー」をどうやって「使う」のかというのは、やり方は1つだけじゃないんだなあと思いました。


クラシコムの青木さん、メルカリの小泉さん、あとリンクアンドモチベーションの麻野さん(当時)が話す、この記事を読みました。


>クラシコム青木氏が語る「過剰なまでの社内コミュニケーション」で人間関係のストレスを排除する 


この記事の序盤で、メルカリとクラシコムの「ミッション」や「バリュー」の会社での位置付けが違うのが、面白かったです。

両社、ミッションやバリューが会社に存在していて、重要視しているのは共通しています。

メルカリは、社内外を問わず、自社のミッションやバリューの徹底を図ります。

しかし、クラシコムは、社内でそれらを語ることはほぼないそうです。


青木
弊社もミッションやバリューは定義していますし、文書化しています。

しかし、それはどちらかというと対外的に、お客様や採用する人に我々はこういう人間ですよと自己紹介するために使っているのであって、社内でそのことについて語る機会はほぼゼロです。

理念について(社内で)語るとか、僕が話すということはまずないですし、そもそも皆に対して僕が何かを話すということがほとんどありません。

※記事より引用。以下、この四角で囲まれた文章は、全て前述の記事からの引用です。


思想の浸透って、一般的に「いかに口酸っぱく言って、いかに実行するか」と言われているので、前者の「いかに口酸っぱく言う」をせずに会社の思想を浸透させているのは、すごいです。

別に記事中で、青木さんが自ら「うちは思想が浸透しています」って言ってるわけじゃないんですけど、クラシコムを知っている方なら、「クラシコム 」って単語を聞いたら、なんとなく「クラシコムっぽい」情景が頭に浮かびますよね?

メディアに出てくるクラシコムの社員の方々、なんとなくみんな「クラシコムっぽい」雰囲気を漂わせていますよね?


どうして、社内で思想を反復することがなければ、青木さん自らが会社に対して語りかけることもしていないのに、「クラシコムっぽさ」が保たれているのか。

その秘密のひとつは、「採用経路」と「絞り込み度合い」にありました。


クラシコムは、社員の9割は自社サイトからの応募なのだそうです。

しかも、その倍率なんと、1,000分の15。

自社サイトに「わざわざ」応募してきた人のなかから、とてつもない絞り込みをかけているのだから、「とても優秀で」かつ「クラシコムっぽい」人たちが集まるのは、当然なのかもしれません。


あとここからは、思想関連の話ではなくて、単純にクラシコム全体の仕事の進め方に関する話なのですが、記事中で青木さんのとても面白い言葉がありました。

青木
またコミュニケーションの時間が異常に長くて、いつ仕事をしているんだという状態です。

僕がよく言っているのは、「仕事の本業はインプットとコミュニケーションで、あとはおまけだから、ひたすらコミュニケーションをしておけ」ということです。

「仕事は勝手にうまくいくから」という話をしています。


ここまで言い切れるの、めっちゃすごいなって思います。

正直、ぼくもこの言葉の真意をまだ汲み取りきれていません。


でもめっちゃふんわりした理解度であれば、おお!たしかに!って感覚です。


特に「仕事は勝手にうまくいくから」って箇所。

組織内、もしくはクライアントでも、どっちでも当てはまると思うのですが、コミュニケーションがちゃんと取れていれば、あと仕事は勝手にいい感じに進むんですよね。

お互いの意思疎通が的確にとれてさえいれば、意思決定のフェーズがスムーズになって、意思決定がなされれば、あとはもうやるだけなんですよね。

スピードの問題に変わります。


その意思決定とコミュニケーションをするための材料として、「インプット」が必要です。

でも逆に、その「インプット」と「コミュニケーション」さえしていれば、仕事は勝手にうまくいきます。


このあたり、「コミュニーケション」と「組織運営」の観点から、もう少し深堀りしてみたいので、この記事を題材にもう1本noteを書く、かもしれないです。


「ビジョン」も「バリュー」も、徹底すること自体は大事だけど、エントリーのところでフィルタリングをかけるやり方もあって、大事なのはそれが浸透しているかどうかなんだなという話でした!

最後まで読んでいただいて、ありがとうございます!!!すこしでも面白いなと思っていただければ「スキ」を押していただけると、よりうれしいです・・・!