見出し画像

問題解決のコツ

「なんかうまくいかないなぁ」と思っている時ってありますよね。

事業がうまくいかない、
チームがうまく機能しない、
なぜか稼げない、
とかとか。

こういう時によくやってしまいがちなのは、
『新しい手法を導入して問題を解決しようとする』です。


この思考のベースにあるのは「うまくいかないのは、何かが足りないからだ」です。

でも、この思考にこそ落とし穴があるんです。


最初からうまくいっていないのなら、何かが足りないか、もともとやり方が間違っているかのどちらかです。

しかし、一度はうまくいっていたが、今はうまくいっていないのなら、この足し算の思考は危険です。ドツボにハマります。


まず、うまくいくシステムは何年たってもうまくシステムなわけではありません。環境が変わればうまくいかなくなります。なので「これをやれば、うまくいかないワケがない」と、謎の自信をもっているとドツボります。


そんな時にやらなきゃならないことは、『自分できめたルールを否定してみる』です。

なんにでもルールがあります。ルールを決めてやっていくけど、そのルールがフィットしていないのなら、そりゃうまくいくワケがありません。

しかし、この自分で決めたルールを自ら否定することが、いかに難しいか。なんなら、これができてりゃ苦労しねーよレベルですよね。


プロスペクト理論こえー

人間は自分で決断したことを否定できない生き物です。これをプロスペクト理論といいますが、よくマーケティングや投資の世界で使われる理論です。

投資では「損切りできない」とプロスペクト理論の術中にハマっているとよくいいます。損切りできないと、コツコツ積み上げても一度の大負けで破産するという、俗に言うコツコツドカンになります。


このプロスペクト理論にハマらないためには、ガチガチにルールを決めたり、他人の言葉に耳を貸さなかったり、と様々な手段はあります。

ですが、そこでも落とし穴が潜んでいます。

最初に書いた「うまくいかないのは、何かが足りないからだ」という思考が残っていると、この手法なら上手くいく!これがダメなら次はこの手法!それでもダメならこの手法だ!と、手法やノウハウをあれこれ試しまくってしまうんです。俗に言うノウハウコレクターになってしまいます。

そして、あれこれ試している内に、ルールや規則が複雑化して、「いったいこれは何のためのルールなんだ??」と、目的を見失います。

ノウハウコレクターに陥ると、ノウハウを探して勉強して知識を得たことで、ある種の優越感と満足感を感じてしまいます。その感覚を味わってしまうと、自分の決めたことを否定できず、さらに原因探しの大冒険に出て、大冒険で得たノウハウでさらに優越感と満足感を感じて、解決の光に向かっている気持ちとは裏腹にどんどん離れていってしまいます。

そんな解決の光から遠く離れた場所まで行ってしまうと、戻るのは至難の業です。なんなら、振り出しに戻るまでそのまま大冒険して一周した方が早いんじゃないかとさえ思います。地球一周どツボ大冒険です。


自己肯定より自己否定

プロスペクト理論に陥りノウハウコレクターになり大冒険に出てしまう前に、とにかくまず、今まで歩いてきた道をもう一度隈なく見直すことが大優先です。

自分が汗水たらして頭悩ませて決めたルールや仕組みを見直す。問題が起きた時、その問題の原因は外にはないんです。必ず内側にあります。そこを見直せば、自ずと解決策が浮かび上がってきます。その浮かび上がった策としっかり向き合う。そりゃそうだろと思いますが、解決策はそれしかないんです。

過去を見直す。生半可ではダメです。徹底的に。時には自己否定も必要で、苦しい作業ですが、問題解決するためにはそれしかないんです。

「自己肯定感が…」とか言って、自己否定をしなかったら、十中八九プロスペクト理論にハマります。

そして、絶対に仲間を責めてはダメです。仲間を論破しようとしても、なんの意味もありません。仲間と解決するんです。


なぜかうまくいかない…と悩みまくっている人へ、何か助けになれれば幸いです。

では、また、

この記事が参加している募集

はじめての仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?