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Branding Book Summary.#008

Branding Book Summary.
by Ken Kona

実績豊富で机上の空論ゼロのブランド戦略家が
片っ端からブランディング本を読んでみた。

#008
『ブランドファースト』
(木村裕紀著 / 日経BP)

「中小・ベンチャーの成長はブランドから始まる」
というサブタイトルの通り、
コーポレートブランディングに
これから取り組む中小企業向きの本。

「ブランドマネージャー」として
そのブランディングの中心人物になる人
(未経験者)にオススメです。

コーポレートブランディングの
基本的なことが、実戦レベルで必要なものに
絞って書かれているので入門書としては
「机上の理論」だけではない内容デス。

実際にブランディング実例として、
数社分の具体的な話が載っているのも

この著者の会社が中小企業ブランディングを
手がける会社だからこそ。

…なので、所々でこの会社の宣伝的な
感じがチラホラ透けて見えるのが難点。

:::

読みどころはココ!

1)表紙に載っているフローチャート
このフローチャートは、
コーポレートブランディングの全体像。

これをしっかり自社に当てはめて
常に把握しながら取り組みを進めていくと
いいと思います!
このフローチャートは、
作中に何度も出てきます。

2)P10:ブランドの要素
・理念としての存在意義
・ビジョンという目指す未来
・創業からのコーポレートストーリー
・大切にしている行動指針、社是、社風、価値
・競合優位性の明確化
ブランディングとはこれらの各要素を磨きつつ、
そこに一貫性を持たせる取り組みということができます。

…ココがブランド本を見極める
ひとつのポイントだと思います。

↑「CI」をデザイン面でしか語っていない本は
ブランディングではなく単にデザインの本です。

3)P55:
オウンドメディアをつくる際には
ブランディングとUSPの明確化がとても大切です。

>ココはまさしく!
多くの会社が「自分たちの強み」を理解していません。
強みと思い込んでいるだけのものだったり、
そもそも競合他社のコピペだったり…
「特徴」と「強み」を混同していたり。

4)P66
ブランディングを進めるには取り組むべき順番がある

>ココもまさしく!
「ボーリングのセンターピン」という言い方は、
このコンサル業界では定番なのですが、

この本では「まず芯となる理念やビジョン」で、
次に名刺やパンフ、HP等「オウンドメディア」
と書かれています。

「基本」はそうなのですが、
僕の前職のように圧倒的な場数を踏んでいると
「プロジェクト・ドライブ」の観点で
あえて順番を崩します。

「会社を変える」という行為を行う際には、
いかに早くそこで働くスタッフたちの心を
動かすか?という人心掌握がカギ。

ブランディングに取り組むタイミング次第ですが、
最初に取り組むのが「ユニフォーム」の場合もあれば
「社内イベント」の場合もあります。
それによって一時的にブランディングのゴールの
片鱗を体験してもらってモチベ形成をしたりします。

…いずれにしても「順番」がとても大切。

5)P103
・社員に気づきを与える表彰制度
・自社らしさを演出する内装デザイン
・エヴァンジェリストによる啓蒙活動

>このあたりも社内浸透においては必須事項です。
「カタチ」をつくっただけでは
まだブランドではありません。

6)P116
オウンドメディアのパワーを決める3つの要素の融合

「ブランディング×コンテンツマーケティング×クリエイティブ」
この掛け算がオウンドメディアのパワーを決めます。
ここでいうブランディングとは、
自社の存在意義や「らしさ」、
市場におけるポジショニングを考慮した上でのUSPを含め、
他社とは違う何かを訴える差別化の取り組みです。
こうした要素を適切なターゲットに対して、適切に伝えるための活動がコンテンツマーケティングです。

>そう「コンテンツマーケティング」が大切で、
ここを単に「検索×コピペ」で済ませてしまっている
会社が実に多いこと…

:::

押さえどころは結構いいと思うのですが、
(※オマエ何様的発言・笑)
全体的にマジメな印象の本デス。

ブランディングとは「楽しい」もの。
スタッフみんなが「楽しみ」ながら
やっていくとその効果は倍増します。

僕の前職はそこを、
非常に強く打ち出していました。

経営面をめちゃ緻密に計算しつつ、
表層的には楽しくオモシロク。

でも、それこそがいちばん大切です。
目一杯「楽しんで」やっていく。

そうしないと人は惹きつけられません。

:::

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