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予想どおりに不合理。

行動経済学が明かす、あなたがそれを選ぶわけ。

友人が熱心に読んでいるのを見かけて興味を持ち購入。行動経済学というジャンルは、聞いたことがあるようで、実は初めて触れる学問だったかもしれない。500ページ近くある分厚い文庫本だが、非常に読みやすかった。

相対性の真相、需要と供給の誤謬、ゼロコストのコスト、社会規範のコスト、無料のクッキーの力、性的興奮の影響、先延ばしの問題と自制心、高価な所有意識、扉をあけておく、予測の効果、価格の力、不信の輪、わたしたちの品性について、ビールと無料のランチ、という内容だった。

毎度ネタバレになるので具には記さないが、受信メイルや、SNSを頻繁にチェックしてしまうワケが理解できた気がする。わかっているけど、やめられない。その理由が明確になると、あぁなるほどそういうことかと納得。そして自分でコントロールができるようになるのかもしれない。

また興味深かったのは、人は現金を直接的にくすねることに抵抗があるが、間接的なそれは容易く失敬してしまう傾向があるということだ。たとえば会社のちょっとした備品、文房具の持ち帰りなどだ。

そして現金を直接扱うことが激減している現代では、ビジネスでもその心理を利用した狡猾なシステムが、巧妙に仕組まれている。筆者は実体験をもとに警鐘を鳴らしている。

2010年の著作だが、普遍的な内容なので10年経過した今でも十分に勉強になり、楽しめる内容。是非に。教えてくれた清水さん、ありがとうございます。


読書好きが高じて書くことも好きになりました。Instagramのアカウントは、kentaro7826 です。引き続きよろしくお願い申し上げます。