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【彼を知り、己を知れば百戦して殆うからず】勝負は勝負の前に始まっている #1075

おはようございます。
カマキリ捕まえようと思ったら、思い切りカマでしゃーってやられた森下です。いてて。

勝負というのは勝負をする前から始まっていて、いかに準備の段階から勝てる可能性を高めていく(勝てると思える自信をつける)かが大事ですね。というお話です。

<勝負は勝負前からはじまる>

キングダムとか戦国時代とか好きな人ならわかると思うのですが、戦には戦術(兵法)というものがあったりしますよね。

今でいうところの作戦とかプランというようなことになるかと思うのですが、まぁいろんな布陣(陣形)があったりするわけです。

いかに相手を弱い土俵で勝負させて、いかに自分たちの強い土俵で勝負をするか。

勝負は勝負が始まる前から始まっているとはよく言ったもので、準備の段階でほぼ8割くらい決まってるということも巷では聞いたりします。

戦いが始まってから「どうする?」と言ってたり「ああしろ、こうしろ」と言われてしまっていたとしたら、その時点で準備不足。

これは仕事でもスポーツでもあらゆる場面で同じことが言えるかと思います。

孫子の兵法では「彼を知りて己を知れば、百戦して殆うからず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦うごとに必ず殆うし。」ということを言っています。

簡単に言うと、敵のことも味方のことも理解していれば百回戦っても負けないよね。敵のことを知らないで自分達のことだけを知っているのでは、勝ったり負けたりして勝負がつかないし、敵のことも味方のことも知らなければ必ず負けるよね。ということです。

多くのチームが敵のことは知らない、自分達のことはなんとなく理解している…というような状況だと思います。

「自分達の長所は」「自分達の勝ちパターンは」「良い時と悪い時の違いは」というような質問に明確に答えられるチームは果たしてどれだけあるでしょう。

孫子によればそれだと「必ず殆うし」なのです。できることならそれは避けたいので、少しでも勝つ確率を上げていくためにはまずは己を知ること。

己を知り、仲間を知ることがまずは第一です。そのためにはテクニックやフィジカルの練習だけではなくて、話し合いの時間を作ることも大事でしょう。

なんならその人の性格や趣味とかまで知っておいた方が良いかもしれません。

<彼を知り己を知れば>

己を知ったら次はいよいよ相手を知ることです。自分達のことを知らないのに相手のことを知ろうとしたって、対策を練るもクソもありませんからね。

人はイメージ出来ないことは行動することが出来ません。
イメージできないのにやろうとするとパニックになるし、不安に襲われてしまいます。

行った事ない場所へ行ったり、知らない人と話さなければいけない時に緊張したりするのはそのためです。

まったく知らない相手と戦う時は、イメージ出来ないのでどう戦っていいのかわならなくなって、行動ができなくなってしまいます。

能力の差が大きい場合は、相手のことを知らなくても自分たちの得意なことで攻めていけば勝てることもあるでしょう。

でも実力が僅差になればなるほど、情報があるかないかの影響は大きくなります。

ある程度イメージを作って予測をするためには、やはり情報はあるにこしたことはありません。

プロチームともなれば情報分析班みたいなものがあったりしますが、一般的なチームはそこまで整ってなかったりします。

それでも自分達のできる範囲で情報は集めるに越したことはありません。自分達が試合ではない時にも会場行って試合を見るだとか、対戦相手の映像を見て備えるだとか出来ることはしておきましょう。

「相手がグーを出すならオレたちはパーを出す」という具合に、あらかじめ予測を立てて準備をいきます。

相手の情報を少しでも得て対策を練っておけば「いけるかもしれない」という気持ちが大きくなるはずです。

「いけるかも」「これなら大丈夫」という気持ちが自信につながり、自分達の得意なことを発揮するのにとても役に立ちます。

<それは相手も同じ>

己を知り、敵を知るというのは相手も同じことです。なので自分たちも対策をされたり、マネされたりすると思って準備をしておくことが必要です。

ここで大切なのが相手のイメージに立って自分達のことを見ていること。それをするためには自分達のことを良く知っていなければいけませんよね。

「自分達が相手だとしたら相手はどこを狙ってくるだろうか」

自分達のストロングポイントとウィークポイント、相手のストロングポイントとウィークポイントを理解できていないとその発想はできません。

「相手は自分達のこの弱点を狙って、ここを攻めてくるだろうから事前に準備をしておこう」

「逆にここを狙ってくるはずだから、相手は油断してこっちの隙ができるんじゃないか」

みたいな妄想戦を何度も何度も頭の中で行ってみたり、チームで話あったりしてみましょう。

特にチーム競技の場合はこのイメージの共有をする時間がとても大切です。それぞれがバラバラなことを考えていたら臨機応変に対応できませんからね。

そして自分達のストロングポイントは必ず阻止してくると思っておいて良いでしょう。そう心の準備をしておいた方が、もし本当に阻止された時にダメージが少ない。

阻止されるかもしれない前提でプランを立てておけば、プレーの選択肢(幅)が広がり、相手もそれによって予測を立てにくくなります。

予測が立てにくくなれば、相手は受け身になりやすくなりますから自分達のストロングポイントがなおさら活きてくるという算段です。

<まとめ>

①己を知り、仲間を知ることがまずは第一。そのためにテクニックやフィジカルの練習だけではなくて、話し合いの時間を作ることも大事。

②相手の情報を少しでも得て対策を練っておけば「いけるかもしれない」という気持ちが大きくなる。それが自信につながり、自分達の得意なことを発揮するのにとても役に立つ。

③己を知り、敵を知るというのは相手も同じこと。自分たちも対策をされたり、マネされたりすると思って準備をしておくことが必要。

武術の世界では、新しい技を習得すると同時にその技の防ぎ方、返し方も覚えるそうです。まさに相手に防がれた時のことまで考えてその先のイメージを作っているんですよね。ふむふむ。

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森下健(もりしたけん)
1986/10/31 埼玉県三郷市出身。
学生時代は水泳に没頭。専門種目はバタフライ。現在はトライアスロンにハマっている。青春真っ只中。
奥様と息子(5歳)と娘(1歳)の4人家族。横浜在住。
メンタルトレーニングの情報を中心に書きたいと思います。

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