見出し画像

日本のリーダーには「教養」が足りない

はじめに

「教養」について、教養が足りない私が記すのは場違いだが、自戒の念を込めてnoteにまとめておこうと思う。

私は日々起業家として活動している。日本人の平均よりは読書をしたり、人とディスカッションしたりしていると自負する。本を読めば読むほど、人と話せば話すほど、自分が無知であること、教養が足りないことに気付かされる。

私が「教養」の大切さを知ったのは、ある尊敬する方のお言葉がきっかけだ。

「ビジネス本を読むのも良いけど、若いんだから、もっと教養が身につく本も読んだ方が良いと思うよ。年取ったらわかるけど、教養のない経営者は社員を不幸にするから。」

私は言葉を失った。このお言葉通り「教養のない経営者は社員を不幸にする」、そう思った。だから、私自身は教養を身につけていかないといけないし、その継続が理想の自分を形成すると。

教養がある人を「教養人」とするのであれば、それは常に学び続け、常に考え続けている人だと思う。このような人は自分の軸がしっかりあり、この世の中を上手に生きる知恵を持ち合わせている。

「教養」は常にアップデートされるべきものだし、ゴールがない。

では「教養」とはなにか?


「教養」とはなにか

「教養」とはなにか?、と問われると非常に難しい。三者三様の解釈がありそうだ。

広辞苑によれば、「教養」とは

①教え育てること。
②(culture イギリス・ フランス・Bildung ドイツ)学問・芸術などにより人間性・知性を磨き高めること。その基礎となる文化的内容・知識・振舞い方などは時代や民族の文化理念の変遷に応じて異なる。「―のある人」「―を高める」「人文主義的―」

である。

「リーダーの教養書」の序文で佐々木紀彦さんは、「教養」とは「普遍的な知恵」のことだと述べている。また橋爪大三郎さんは著書「人間にとって教養とはなにか」で、「教養」とは「これまで人間が考えてきたことのすべて」と述べている。


リーダーに教養が必要な理由

日本軍の失敗を分析した「失敗の本質」という本がある。本書は大東亜戦争での日本軍の失敗を日本軍という組織の失敗として分析することで、現在の組織一般にとっての教訓となる内容になっている。いつの時代も人間は同じ過ちを繰り返すし、本質は変わらない。そういった点からこの本から学べることはとても多い。

まさにリーダーに教養が必要な理由は、過去と同じ過ちを繰り返さないようにこういった事例を知った上で普遍的なものや本質を理解し、適切な判断を下す必要があるからだろう。

裏を返せば、尊敬する方からいただいたお言葉「教養のない経営者は社員を不幸にする」、まさにそういうことだと思う。


日本のリーダーには「教養」が足りない

私は日本のリーダーがグローバルリーダーになれない、もしくはグローバルリーダーに勝てない理由は「教養の差」だと考える。ビル・ゲイツ、ジェフ・ベソス、マーク・ザッカーバーグ、イーロン・マスク等、世界のトップ起業家を挙げてみても皆とてつもない教養人だ。

近年のグローバリゼーションによって、日本のリーダーは必然的に世界に目を向け、世界のグローバルリーダーと戦わなければならなくなった。我々よりはるかに教養があるグローバルリーダーとだ。彼らは人文学から、社会科学、自然科学まで様々な学問を学び、会得している。彼らと同じ土俵で戦うにはやはり「教養」が必要だ。

またさらにグローバリゼーションが進むと、数年後には様々な国籍の部下ができてもおかしくない。それは日本のリーダーにとって不利な状況になる。島国である日本で生まれた我々は基本的に異文化理解に乏しい民族なので、多民族チームを統率することに苦戦するのが目に見えるからだ。このような状況下でも仕事を円滑に進めるためには宗教、文化、歴史等の教養が必要になる。

最後に

「教養」を身につけるには、常に学び続け、常に考え続ける必要がある。「教養」は短期的には役に立たないことかもしれないが、長期的には素晴らしい知恵となり、それはあなたをサポートしてくれるに違いない。

社会に出ると日本人は勉強をしなくなるとよく言われるが、社会に出てからの方が必要だ。

日本のリーダーには「教養」が足りない、というのは自分に向けた言葉だ。本来私が記すべき内容ではないが、自戒の念を込めてnoteにまとめた。
誰か一人でも何か感じてくれたら幸いだ。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?