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人材紹介事業における「売上が先か、モラルが先か」

株式会社S hireの加藤です。私は「スタートアップ×人材紹介」の仕事に長らく従事しており、一生この仕事を続けていきたいと考えています。

まだまだ未熟な部分も多いのですが、この業界で同じ仕事をしたいと考えてもらえる人が増えたら嬉しい、この仕事の立ち位置も向上させていきたい、何よりスタートアップへの健全なチャレンジをする方の支援を更に増やし、同業界の発展に貢献したいと考えている次第です。


よく受ける「相談と悩み」

最近表題のテーマについて、「どちらを優先して組織運営をするべきなのか?」とよく相談を受けます。内容としては、

・実績を上げることが最優先だと振り切って、あとからカルチャーがついてくる考えだと短絡的になってしまう。実績を上げることは明確であり分かりやすいが、その過程の中で疲弊し、後回しにしている部分も改善できない状態に陥ってしまうことが多い

・一方、カルチャーが大事だと言っても、なかなか成果が出ていないと、人の支援をして活躍していただくことが介在価値なのに、成約に繋がらなくても”良い支援だった”と言い続けることに無理が生じる。カルチャーだけを重視してしまうと、気が付いたら実績全振りMUST状態になり、なかなか身動きが取りづらくなる

などといったものが非常に多くあります。
この問いは確かにとても難しく、簡単なようでそうでは無い様々な変数があるなと考えています。実際私もまだまだ失敗は多く、トライアンドエラーを繰り返しつつではあるのですが、今回は自分なりに考え・実践してきた内容をまとめました。

結論:モラルを優先すべきなのだが、それを担保する実績づくりを解像度高く/再現性のあるかたちで行う必要がある


正射必中という言葉があります。これは、弓道において、正しく射れば必ず当たるという意味です。

この言葉は、我々人材紹介業でも似たように例えられると私は考えており、正しいフォームができているか?少し違うと感じた時、それを具体的に言語化しチューニングができているのか?その細かい改善の積み上げが理想の状態を生み出すと思っています。

そしてその上で大事になってくるのは、「自分たちの今の実力値を見誤らずに(ファクトベースで)正しく把握し、理想までの適切なアクションが取れているのか」です。

この仕事は、結構簡単に考えられがちではあるので、理想が間違ってなければOK!いける!GO!となりがちですが、その過程としっかり向き合い構築していき、一つ一つのアクションを正しく積み上げていくことがなければ再現性のある必中はしません。
ここで人材紹介の実績づくりに必要な変数をざっくり挙げると

・対象業界
・競合他社
・求人数
・求められる人材像
・両面/分業
・企業担当制/候補者担当制、そこに相対するチーム/メンバーレベル
・不足している経験
・トレーニング施策
・コミュニケーション方法
・オペレーション
・管理方法                                  
 etc….                    

ポイントは沢山あります。アクションが遅くなってしまうのは芳しくありませんが、どの変数も考えれば考える程良いと私は思います。(かく言う私も、いつも何かしら考えています笑)

細かく一つ一つの中身を覗いていき、「理想の状態と現在のGAPは何か、上手く回っていない変数は何か、あるとしたらその奥行きは何で具体的に何をどの様に改善するべきなのか、それはコントローラブルなのかアンコントローラブルなのか...等々」を現時点でのリソースと照らし合わせ最大限にできる方法を考え、アクションに落とし込んでいきます。
「なんとなく良い感じになった」ではなく、そのアクションの結果がどのファクトに紐づくのかをクリアにして改善しているのかいないのかをチェックすることも重要です。

イメージとしては、この様な感じです。

Point#1は「経験値」、Point#2は「選択と集中」が効いてくると考えます。時間は有限!

日々のアクションの積み重ねがカルチャーに

この話をしている時に、「え?じゃあモラルを生み出すカルチャーは?」と言われる事があるのですが、私の考えではカルチャーは日々のアクションの積み重ねであり、それが言語化されて為されていくものがリアルなものだと考えています。そして、それを信じて継続し磨き込めば、更に良くなる好循環が発生します。
まず、カルチャーをつくって当てはめていくよりも、日々のアクションの積み重ねがカルチャーになるのであれば、そのアクションをどうとっていくかに集中した方が確実に良くなります。これが私は「実績とモラルの両立」だと考えます。

つまりは”我々のカルチャーはこうだ!”と最初に箱を作ると、そこの箱の中でしか身動きが取れなくなり、そこから逸脱すると”なんか違うな・・”となってしまう、これだと順番が異なってしまうため、理想の状態から逆引きします。決めた日々の行動レベルの積み重ねから成果が出ている状態になれば、そのアクションがカルチャーとなり、モラルとして継続したいスタンスという流れになっていくでしょう。

となると、やはり足元のアクションの解像度を高めることがとても大事です。また、思考の順番も楽をしないで現実的に行っていくことがとても重要だと思っています。

ただ一方で、とるべきアクションの解像度/どうアクションしていけばいいかを確立していくことはとても難しく、すぐには出てきません。
そこはトライアンドエラーであり、自分たちが思うことに仮説を立てて、事実がどうなのか、当たったことや外れたことが何なのかを解析し、そのルーティンをしっかりと速く回すことで、そのアクションが正しかったのか、間違いだったのかに早く気が付くことができます。


失敗や違和感を寛容に受け入れ、次に活かす習慣

基本的に人材紹介は、毎日同じ作業の繰り返しになり、無機質なオペレーショナルな仕事になってしまうことにも注意が必要です。また、日々成功に比べて失敗が多い仕事でもあるので、それが当たり前になってしまうと機会損失が非常に多くなります。
更なる成長は、アクションが如何に研ぎ澄まされていくかがポイントであり、それぞれのアクションやエージェントの仕事を因数分解して、フェーズごとに輪切りにし、常に本当にこれでいいのかを振り返り、1個1個考える習慣が大事です。何も考えずにいると3ヵ月があっという間に過ぎてしまいます。
日々の行動におけるGOODやMOREを考えて言語化し、理想に紐づけられているかを常に議論し確認していくことが必須でしょう。

ただし、失敗には寛容でいることが大切です。あまりしっかりとし過ぎた理想があると、その枠から少しでも外れると、ダメ!となってしまうので、大胆な行動が制限されないためにも、そこは注意が必要です。(実際にメンバーや私自身のテンションも下がりますしね笑)

チームと現場でのスカッとした議論の大切さ

また、議論をしない組織が議論をしろといわれてもなかなかできるものではありません。やはりそれは皆で初期の段階から意識して醸成していかないと、結局なんとなく進んでしまい、先述のように、売り上げが先かカルチャーが先かという議論に戻ってしまいます。
思考はなかなか変えられませんが、行動は変えられるので、行動ベースで変化させることが必要です。だからといって、KPIを細かく管理するという話ではなく、ちょっとした感覚を言語化していくことを習慣付けることが大切です。「違和感を言葉にしていく・一回の量ではなく、コミュニケーションの頻度を高める」などが有効的だと思います。

「スカッとした」というのが結構大事で、何か相談した時に「いやそれはさぁ・・・」と咄嗟に出てしまうと言う方もやる気を無くしてしまいます笑
なかなか上手くいかない時に、メンバー同士で「これってどう思います?」と、私自身の経験談や自論を交えながら客観的な問題点を確認する、といった建設的な議論が重要です。適切な行動量と学習、フィードバック文化のコミュニケーションが対話をより良くしていきます。

責任者やリーダー、気持ちがある人と何人かでスクラムを組んでやっていくと、きっと良くなると思います。隣の人に興味を持つこと、それってどうやったの?と小さな会話をまずは繰り返すことが大切です。

ここでチームの概念が出てきました。私はチームで色々な議論をし、過程を一つ一つ確認していくことでとるべきアクションの解像度が高まると考えています。メンバー各々が成功と失敗を繰り返し、それを地道に集め・学習していくアクションです。
(逆にチーム組成の面で短絡的になってしまい、先にチームをつくりすぎると統制がとれなくなり、トップラインを伸ばしたいからとすぐに人を増やすことをしてしまうと、議論が難しくなっていきます。)

大切なのは、ボヤッと「こうありたい」という想いを持ちながらもそれをカルチャーだと言わずに、「理想を実現するためのアクションはこれであろう」と定め・チームコンセンサスを取りながら、試行と議論を繰り返し、その目指している方向性に共感してくれる人が入社し、一緒にトライアンドエラーしながらも活躍してもらう。という流れが理想だと思っています。
そして遠回りなようで、実は最適な成長も遂げられると信じています。

そして、一緒に仕事をしていく人たちはプロとして信頼ができる事が重要だと思います。組織としてのヘルシーさが大事です。

最後に

色々と書きましたが、あくまで私の現段階の経験における解でもありますし、更に精度を高めて、より良いサービス提供を心掛けていければと思っております。
そのために色んな方とお話をしてヒントを得たいとも考えておりますので、ご興味を持っていただけた方は是非ともカジュアルにご相談/お話をさせてください!

また、S hireではこの様な具体的な議論を日々行っております。
面白そう!とご興味を持っていただいた方がいましたら、こちらも是非ともお話をさせていただければ嬉しいです。SNS経由でも何でも、ご連絡をお待ちしております!🙏🏻

加藤_X(@kentakato212)
加藤_LinkedIn
S hire_HP 

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