世界のEGOIST(4)

すいません、こんにちは!!ミツルは大きな声で挨拶した


ご老人は突っ立ったまんま微動だにしない


あの、僕死んだんですけど

元の世界に戻るにはどうしたらいいんですか?

ミツルは微動だにしないご老人にさらに話しかけた


感のいい読者さんなら分かってると思うが、このご老人はここの神様だろう


ご老人はボソボソっとした声で喋り始めた


お主なぜ自殺した?

完全に分かってらっしゃる質問だった


ミツルはその質問に答えた


はい。僕は産まれてから何の疑問も持たずにここまで生きてきました

ですが、この世界はすべてが狂っている

みんな普通に暮らしてますが、本来は使命を抱えてこの星に転生してきているはずなんです


ほうほう


僕は前世天国世界にいました。

僕も何かしらの使命をもってここに転生してきたはずなんですけど、思い出すことができませんでした。

この世界は普通が最もいいとされている、実に面白みもない世界です

子供の頃から、間違った正しさを教えられ

それを守らないものは省かれ、いじめられたり

個性を捨てさせるような教育ばかり

そして大人になって、ルールや決め事は絶対守り

したくもない仕事を一生懸命して死んでいく

完全に奴隷人間の完成ですよ

そして裕福な家庭のほとんどは、見栄を張り他人を見下す

他人と優劣をつけたがる人間ばかりです

そればかりか、この国の人達の9割以上はこの世界の事を何も知らずに生活しています

まぁそれでいい人はいいんでしょうけど

僕は無理でした、僕は家畜奴隷になりたくなかった

だから死んで、元の星に戻ってどうにかならないか聞きたかった


ほう。甘いな。


ですよね。

ご老人は何も言わず本殿の方に向かっていった


それについていくミツル


続く

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