AIはどのようにネスレ日本を改善するのか?
キットカットやコーヒーなどの食品事業からペット用品事業まで様々な事業を展開しているネスレ日本株式会社(以下 ネスレ日本)。ネスレ日本は今回、株式会社KandaQuantum(以下 KandaQuantum)とAIの共同研究をすることで、AIに分析・改善業務を任せ、社員がより顧客対応レベルを向上できるようにするらしい。
(ネスレ日本とKandaQuantum、お客様対応領域におけるGPT-4などのジェネレーティブ AIの活用を目指す共同研究を開始)
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そもそもネスレ日本はどんな会社なのか?
ネスレ日本は飲料や食料品、菓子、ペットフードなどの製造・販売している会社で神戸に本社を構えるグローバル企業です。
ネスレの歴史
日本に上陸
ネスレ日本は1913年にネスレ・アングロ・スイス煉乳会社の世界拠点の一つとして横浜に日本支店を開設し、ネスレ製品の営業が本格化しました。
飲料品の上陸
1950年にはスイスで誕生した「ネスカフェ」が日本に輸入され、当時は貴重品として占領軍などを通じて飲用されていました。
事業の多角化
1980年から1999年までは「フリスキー」ブランドでペットフード市場へ参入したり、「キットカット」を製造していたイギリスのロントリ-マッキントッシュ社がネスレグループに参加したりなど事業の多角化を進めてきました。
栄養・健康・ウェルネス
2000年から2009年までは医療機関や介護施設、在宅介護向けに事業展開を行い、東京大学とネスレ リサーチセンターが設立した総括寄付講座「食と生命」では機能性食品成分の作用メカニズムについて研究しているなど栄養・健康・ウェルネスに注力してきました。
ネスレの挑戦
2010年から現在に至るまで職場でも「ネスカフェ」のコーヒーマシンを提供する「ネスカフェ アンバサダー」や感情認識パーソナルロボットPepperを使って「ネスカフェ」のコーヒーマシン売り場の接客に活用するなどテクノロジーを組み合わせてサービスを提供してきました。
なぜ共同研究をするのか?
共同研究の背景
ネスレ日本は顧客からの電話やメール、チャット、チャットボット、FAQサイトなどを独自のトレーニングプログラムやPDCAサイクルで分析と改善をすることで、顧客対応の質を向上させていました。
今回の共同研究で要約・課題抽出することができる人工知能ツールであるジェネレーティブ AIを顧客対応窓口に活用することで、「人に寄り添う顧客対応」を洗練させることを目指しているようです。
顧客対応の質が向上することが期待できる
社員が行っていた分析や改善をAIに任せ、AIからアウトプットされた顧客対応履歴の要約や顧客ニーズの分析結果、課題解決策などを生成することで人にしか出来ない顧客対応の質が向上することが期待できます。
顧客と社員が様々なコンタクトチャネルを使ってコミュニケーションをとり、その履歴をAIにインプットすることで顧客が抱える課題や傾向が分析結果としてアウトプットされます。
アウトプットをもとに課題解決やコミュニケーションの改善をし、このサイクルを回すことで徐々に顧客対応の質が向上します。
このAIは株式会社KandaQuantumの「CalqWorks」をベースに研究され、顧客対応の最適化を目指しています。
株式会社KandaQuantumはどんな会社?
AI技術と量子コンピューター技術を使用してビックデータを活用するのが得意なベンチャー企業で、IT開発やコンサルティングを事業としています。
CalqWorksの特徴は?
CalqWorksは国内最大規模のジェネレーティブAIの統合支援プラットフォームで、リアルタイム議事録生成AIや求人作成AIなど現代ビジネスで使えるようなAIツールを包括的に提供しています。
2023年7月現在、CalqWorksで提供しているAIツールは13種類もあり、さまざまなビジネスシーンで役に立ちそうです。
CalqWorksの種類
CalqTalk+:リアルタイム議事録生成AI
CalqTalk:ファイル型入力型AI議事録
CalqGAI:社内利用用チャットAI
CalqSearch:文書検索AI
CalqSummary:サマリ生成AI
CalqMail+:メール生成AI
CalqMail:メール生成AI(簡易版)
CalqOffer+:求人作成AI
CalqSales+:商談資料作成AI
CalqHojo:補助金作成AI
CalqBlitz:課題解決AI
CalqPM:プロジェクト管理支援AI
CalqPR:プレス記事作成AI
CalqSlide:プレゼンテーション資料作成AI
CalqWorks FAQに詳細が記載されているので、気になる方はチェックしてみてください。
※ ジェネレーティブAI(生成AI)
インプットした指示をもとに新しいコンテンツをアウトプットとして生成するAIのことで、業務効率化や新たなアイデアの創出に役立てることを期待されています。
AIについて基礎から知りたい方へ
自分はマニュアルライターからキャリアをスタートさせ、会社が新規事業を立ち上げるタイミングでITエンジニアになりました。
そのときにAI(人工知能)について無知だったので、マンガでAIの活用方法や歴史、基礎知識を解説している本「マンガでわかる人工知能」で勉強しました。
ストーリーでAIについて解説してくれ、コラムで深いAIの知識を説明してくれていたためベテランエンジニアの方と会議したときに学んだことを活かせました。
AIを理解したい方やAIを活用したい方におすすめの本です。
まとめ
好きなコーヒーメーカーとAI技術が詰まった記事があったので参考にさせていただきながらこの記事を書きました。
自分もAIを活用したドキュメント管理システムを設計から実装までを経験したこともあり、この記事を目にしてワクワクが止まりませんでした。
AIなどのIT技術で業務を自動化させて顧客対応などのコミュニケーションなどを人が担当することでより快適な働き方ができるようになると思いました。
IT技術を活用して日本の経済を復活させていきましょう!