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いのりの足跡

船禅頂に初めて参加した。
“日光開山の祖”として知られる勝道上人(しょうどうしょうにん)は、船で湖畔の霊場を巡って修行の祈願をしたと言われる。
これが現在まで続く。

8月4日、天気良好。(出発時は)

僧侶はボートで。参拝者はフェリーでそれを追う。
中禅寺湖の湖上の風に、響く読経。半島や島をめぐる。
(知らなかった霊場もあった)

男体山の頂からの美しい稜線。広大な湖水と繁る樹々の蒼。
このロケーションを感じること、また、自然から受けるものを感じ取ろうとすることについては、古代から変わらないのではないかと思う。
思えば、北海道や北東北の縄文遺跡を訪ねた時も同じことを感じたのだった。
気持ち良い眺め、心地良さ、居心地。
そこに、暮らしに必要な「勘」や、祈りの気持ちが発生するのだろう。

この奥日光の雄大な自然から続く、社寺や門前町の文脈もまた意識せざるを得ない。
水と地形もこれに大きく関係し、特に水がこの文脈を繋いでいるようにも思う。


今から約1250年前、日光が開山される。
それから、時代を経て150年前には外国人避暑地としての顔をもつわけだが、これもまた前述の通り、自然とロケーションの妙が、時代によって再び花開いた結果なのだろうと思う。
ここに、日光の奥深さが再認識できる。


船禅頂は、自分の中でそんな様々を感じ、思い、再整理の機会を得た、実に貴重な体験だった。

まあ、一言で言うと、気持ち良いし素晴らしい祈り・文化の体験だった、ということ。
是非この記事を読まれた方は、来年参加してみていただきたい。(要申し込み)


▶︎門前日誌、Check it out!!


NPO法人日光門前まちづくりnote部 | 岡井 健(世話人)

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