成功する海外ビジネスの国選び~チャレンジしやすい国はどこ?~
前回は、海外進出の「国選び」をする時のポイントをお話ししました。
「そもそも売れるのか」と「そもそも外資企業が参入できるのか」という2点にフォーカスしましたが、今回は、チャレンジしやすい国はどこか、というお話しをさせて頂きます。
チャレンジしやすい国、それは「心理的に参入しやすい国」です。
チャレンジしやすい国 = 心理的に参入しやすい国
対象国を決める時、経営者や海外事業担当者が思い描いている国のイメージ、つまり、親しみやすさ、文化、食文化など、自社が同調できそうな国が選ばれやすいです。
これは心理的な距離感と呼べます。
ジャポニカ米が主食であるとか、感情的にならない国民性とか、礼儀を大切にする文化とか、日本人としての哲学、または自社の哲学に合った国が選ばれやすいかと思います。
もう1つは、日本から何時間で到着できるか、直行便があるか、国内移動の手段といった物理的に行きやすい国も選ばれやすいです。
これは物理的な距離感と呼べます。
直行便で7時間までなら耐えられるとか、乗り継ぎの待ち時間が短いとか、現地から地方都市に行く移動が厳しいとか、実際にかかる移動時間と移動手段を踏まえて、自身が耐えうる距離感の国が選ばれやすいかと思います。
私たちの経験からお伝えしますと、心理的にも物理的にも遠い国を進出先国の候補とする場合、ニーズと合致していたとしても、企業さんが途中で息切れしてしまい、事業継続困難に陥ることが多いと思います。
対象国のニーズが100%合致していたり、パートナー企業候補からの引き合いが明確でない限り、近場の国、多くは東南アジア諸国からの進出をお勧めしています。
まずは、近場の国で海外事業としての経験を積み、そこで小さな成功体験を収めてから、次のステップとして、少し遠くの国でチャレンジされる方が確実と考えています。
国選びはStep by Stepで
ただ、ここでお話ししていることは、あくまで平均的なことです。進出したいと思い描いている国があるならば、その時点で心理的距離が短いということですから、多くの情報収集をして、自社の選んだ国が最適であるという判断材料を集めてみてください。
そうすれば、誰に何と言われようと「自社の選定に間違いはない」と胸を張って言えると思います。
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