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向かい風を使ったトレーニングで上り調子に!

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長距離短距離など種目を問わず、陸上選手にとっては風は大敵です。
100mや200mを主戦場とする選手は風速2.0m前後の風のせいで天国にも地獄にもなります。
いわゆる「追い風参考記録」というやつです。
もちろん向かい風なら記録は出ません。

長距離選手も風に泣かされます。
短距離選手のように「追い風参考記録」というものはありませんが、ロードで走る時最初は追い風だったので楽だったけど、帰りは向かい風になって死ぬかと思ったという経験をされた方は多いはず。

今日2021年2月3日の練習は風向きがコロコロ変わる中行われました。

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風が吹くと僕はいい練習ができることが多いです。
向かい風の時は特にそう思います。

そして、今日コーチをしていた元大学駅伝部の選手も向かい風の時の練習は大事にしていると話していました。

今回は「向かい風を使った練習で調子を上げていこう!」というお話です。

■向かい風練習の効果:その1

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向かい風練習の効果の一つ目は「上り坂対策」です。
これは僕が常々思っていることです。

写真は佐倉市岩名運動公園のクロカンコースにある有名な上り坂ですが、向かい風の中で走るとこのような上り坂の擬似体験ができます。

上り坂は重力に逆らって自分の力でカラダを進ませます。
その際、坂の角度に対して垂直にカラダを立ててしまうと前に進みません。
むしろ後ろに倒れるようになってしまってスピードにのって坂を上ることができません。

そのため坂を上る時はカラダを前傾させないとダメなのですが、同じような姿勢になる状況があります。

それが「向かい風の中走る時」

向かい風の中で前に進む時、人は自然と前傾姿勢をとります。
歩いて進む時もカラダを前に倒して進むはずです。
走る時であれば、さらにカラダを前傾させる必要があるでしょう。

向かい風の中で前傾姿勢が取れなければ風に押し返されます。
カラダが後ろに持っていかれる感覚ですね。
この感覚が上り坂で前傾姿勢が取れていない時に感じる「重力に押し戻されて進めない」という感覚と同じと考えているわけです。

そのため、向かい風のなか走ることは上り坂対策にもなっているのです。

■向かい風練習の効果:その2

それは「フォーム修正」です。
これは今日コーチをしていた元大学駅伝部の選手が言っていました。

彼が言うには

「風に向かって倒れ込むような感覚で行かないと前には進めない。この倒れ込む感覚が前傾姿勢のフォームを身につける時に必要」

と話していました。

その通りですね。

長距離において、前傾姿勢をとり、前に倒れ込む力を使って進むことは必要な技術です。
特にフルマラソン3時間切りである「サブスリー」を狙うには前傾姿勢のフォームを身につけることは30km以降の失速を防ぐためにも必要です。

僕は肉離れのリハビリの影響でゆっくりとしたスピードで走っていました。
そのためか、現状なかなかスピードを上げて走れなかったんです。

ただ今日2021年2月3日の練習では故障後初めて1km4分台のラップを6km刻むことができました。
これも向かい風の中を走り、前傾姿勢を意識したことで出すことができたスピードであると思っています。

しかしまだまだ改善の余地があるフォームですけどね。
写真を見る限りまだ前傾しきれていないため、カカトから着地してブレーキをかけてしまっています。

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■最後に

風の中練習するが大好きな方はほとんどいないと思います。
僕も「いい練習はできる」と書きましたが、「好き」とは言っていません(笑)

天候を人間は自分の力で変えることはできません。
それを受け入れて練習するしかありません。

しかし、「こんな天候だけどなんとかなるでしょ」くらい楽観的に捉えて少しでも自分にプラスになるような練習をしましょう。

もしかしたら、同じような天候の中、レースを走らなくてはならなくなる可能性もあるのですから。


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