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海外移住生活。カナダで就職難。履歴書改善でAHSに採用されるまで。

僕はカナダでの海外移住生活7年目です。2024年1−3月の間、カナダに来てから初めての日本帰省をして、3月にCalgaryへ戻ってきました。

ご存じの通り、カナダはパンデミック後の移民となる人達へ学生ビザを大量に発給しました。

そして、その学生が卒業するタイミングと景気後退が重なることになりました。

さらにCalgaryのあるAlberta州は昨今の生活費高騰の中、他の州より州の経済的サポートが大きかったり、住宅価格がマイルドな相場ということもあり引っ越し流入の多い人気の州となっています。

その結果、お気付きの通り今までカナダの学生や低収入者が従事する求人がCalgary市内でも極端に減り、僅かな求人に群がる現状があります。

カナダに帰国後、気軽にCollegeの準備をしながらできる仕事を見つけようと思ったら、カナダ永住権、市民権のある人でも就職難となる事態になっていました。

有料記事の部分には、自分が使っていたrésuméの一部を紹介しています。

今までの僕のオーストラリアやNZでの移住生活も含めて一覧にした記事があります。以下をご参照ください。

Yukonのとあるティピー

【取り敢えず就職活動を始める】

Calgary市内で生活できる場所が決まったあと、今までやってきたように就職活動を始めてみました。

使えるリソースは、すべて使う主義なので以下の通り、すべてにResumeを送ったり利用しました。

  • Linkedin

  • Canada Job Bank

  • Indeed

  • 各大手のJob hiring、HRページ

  • 政府、行政系JobのHP

  • 日系の求人情報

  • ルームメイトなど人づての情報

最初の週には50件ほど、そこからは20件くらいを継続的に気になる求人へ送ってみましたが、ほぼお祈りメールやら反応がない日々となりました。

1−2ヶ月経った頃に、夏に向けての求人も増えてきて、フルタイム求人は絶望的であり、シーズン系ですらパートタイムが割合として多くなっていました。

昨今のカナダの景気後退では、アルバータ州やカナダ政府が定めるようなBenefitsを付与できない(したくない)経営者が増えて、対象外となりやすいパートタイムを多く採用している現状がありました。

Yukonのとあるレイク

【就職活動の長期戦に備えて】

ワーホリ時代から培った経験から、常にプランB、プランCなどメインとなる活動の保険的なプランを作成し、如何様な流れになっても対応できるようにすることにしました。

今回の求人事情は、パンデミック最中と同様であり、就職活動は長期戦になる予感がしました。

そのためTaxFile2023で還付してもらった資金と低収入者が貰える行政からの支援金をフルに活用しました。これで数ヶ月は無職でも大きな資金の目減りもなくカナダで生活ができます。

もともと海外移住を通して、消費活動が少ないタイプになってきたので、節約生活はお手の物です。

就職活動以外の時間の合間は図書館でIELTSの準備をしたり、College就学プランや求人難航なので敢えて何でもアプライするのでなく、もっと自分の職歴などを活かせる仕事の選定を進めるプランを始めました。

もちろん自分の趣味でもあるカメラや釣り、ハイキングなども短いカナダの春と夏を満喫するため、図書館へ向かう途中の隙間時間や日々のノルマ達成後に時間を設けて楽しめるようにしました。

春はカナダグースやダック、リスやビーバーなどの野生動物のベビーを拝める貴重な機会なので、心地よい気候に合わせて写真活動も活発になりました。

カナダグースとgoslings

【大幅なResume(履歴書)の改善】

今回のAHS(Alberta Health Services)の仕事獲得に至ったのは、自分の積極的な戦略だけでなく、”Resume”の改善も大きな要因となったと思います。

Resumeの一部抜粋

レイアウトやカバーレターの抜粋など色々改善点はありましたが、最も綺麗にまとまったのは、Job Descriptionと言われる部分を大幅に改善させたことだと思います。

第2言語習得者の自分にとって如何に相手のHR(人事担当者)の目に留まるかが大事になってきます。基本的に拙い文章だと職種によっては選考から弾かれる対象となることでしょう。

ここを如何にネイティブっぽく、アカデミックな感じにするかに、多くの時間を賭けることになりました。

IELTS7.0もないであろう自分なので、ここのテクニックは自分の語学力向上にも繋がりました。

もちろん"Resume Ver.10"というふうに、随時”Resume”を改善しつつ、求人募集へ何度もアプライすることを止めないことも大事です。

諦める者が増えれば増えるほど、そのポジションへのチャンスは増えるので如何にポジティブに継続的に就職活動ができるかが大事です。

もちろん、活動に見合った求人への戦略も同時進行で大事です。

【AHSのHRより突然の電話】

2ヶ月半ほどたったでしょうか、のどかな陽気な朝に突然見知らぬAlberta州の市外局番から電話がかかってきました。
いつもなら一瞬イタズラ電話かと疑うのですが、その時はなんとなくコールを受けました。

するとAHSのHRを担当するスタッフからの電話でした。

今までに受けたHRやマネージャーからの電話では、まず聞き取れないくらい早口かアクセントが強い方が多かったのですが、この方は、僕にとってキレイな英語と聞き取りやすいスピードでした。

なので自信を持って彼女から訊かれた質問や経歴や志望動機などを話すことができました。

意外と電話のほうが相手の視線がなく、脳内での英文作成も捗るので話しやすかったりします。ただ相手の動向から推測できることが少ないのは欠点でありますが。。。。

彼女と話している中で、僕が日本人であることが、まず珍しかったらしく好意的に受け止めてもらったのを覚えています。
彼女との事前採用面接は無事クリアし、現地でのAHSの部署マネージャーとの採用面接へ繋がりました。

【無事にAHSで就職内定】

僕は、カナダで使えるRNなどの医療系資格を持っていないので、無資格でもできる仕事となりますが無事にマネージャーとの面談もクリアし採用となりました。
当初予定していた採用部署と異なり、時給も高いポジションで幸いにも採用してもらえることになりました。

後日談になりますが、就職が決まったあと同僚によく訊かれる質問があります。【どこのAHSの部署(施設)から異動してきたのか?】
これが意味することは、
僕が働くことになったポジションは未経験者を採用する機会が少ないらしく、新人になると最近は特に相当なリファレンス持っている人くらいしか採用されないそうです。
ポジションに空きがあれば勤務体系の違うAHSの他の施設間を転々とするスタッフが多く居ます。それくらい働きやすい環境のようです。

今回のAHSでのポジションも、Alberta州の公的機関の傘下かつUnionがしっかりしている就職先でした。

カナダらしい手厚いBenefitsや給与体系となりました。

初めて細かに決められたShit time differential(時間や日付ごとに定めた追加の時給)には感動しました。

最初の時給から更にチップのように追加があるので、シフト次第では結構な加算額となります。

また、行政の決めた最低限のレート(4%)でないVacation Payなど経済的な利点だけでなく、仕事内容も労働災害を減らす工夫や休憩時間の確保、fast paced environment でない環境でした。

もちろん休暇関係や医療保険や年金関係のBenefitsのオプションもあります。

ちなみに日本の看護師時代より高い給与体系でした。あれだけ日本で8−9回の夜勤や専門的な知識を使って働いていたので(無賃金の時間外労働や消費されずに終わった有給休暇)、それを思うと複雑な気持ちになりますね。

暫くは、ここで仕事をしつつ、次のステップとして新たにプランBやプランCを作りつつ、Calgaryで生活ができればなと思っています。

今回の3ヶ月ほど求人へのアプライ(就職活動)も300件くらいにはなったと思いますが、1つでも当たれば勝利なので、宝くじを当てるよりは簡単だったのかもしれません。

白鳥と湖

【どうやって履歴書を改善したのか、英語面接での工夫】

ここからは、自分が行った履歴書の改善方法や面接での工夫などをまとめてみようと思います。

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