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文章で人を動かす「感情のエネルギー」の使い方

文章で人を動かす秘訣は、「感情のエネルギー」の使い方にあります。

「感情のエネルギー??」と思った人もいるでしょう。
人は、感情で動きます。それを体系化したのが行動心理学です。

自分のことを少し振り返ってみると、よくわかると思います。
頭で行動したいと考えていても、心や体は納得していないということがよくあります。

たとえば、頭では「毎日ジョギングをするべきだ」とわかっているのに、心では「なんだかあんまり気が乗らない。体も疲れているし……」などと感じて、先延ばしにしてしまう。

特別に意思が強い人たちは別ですが、ほとんどの人たちは、このように頭で理解していても動くことができません。

ところが感情には、人の気持ちを動かしたり、行動を促したりする力があります。
優れた文章には、頭と心と体に響くパワーがあります。その文章を読んだ時、頭で理解し、心で感じ、体に響くのです。

特定のキーワードを聞きたとき、ドキッとする言葉があります。

たとえば「破産」「不倫」「解雇」といった言葉を聞くとドキッとするでしょう。
「酸っぱい梅干し」と聞くと、勝手に体が反応して唾が出てきたりすることはないでしょうか。

あるいは、「お母さんが病気で亡くなる前に、7歳の息子に宛てた手紙」があったら、そこに何が書かれているかはわからなくても、悲しくなったり、感情的になるでしょう。

このように、キーワードを見たりするだけで、感情が刺激され、そして体の反応や行動にまで影響を与えるのです。

怒り、悲しみ、絶望感、喜び、ワクワクなどの感情は、たった数行の文章で引っ張り出すことができます。

感情を動かすことで、人は動きます。感動というのは、感情を動かすという漢字を使っています。感情のエネルギーの使い手になることは、ブロガーとして成功したり、作家として成功するために必要です。

一流の作家の文章を読むと、躍動感があり、こちらにもそれが伝わってきます。本を読む前からワクワクしたりするのは、私たちが読者として感情の先取りをしているのです。

文章で感情を揺らすために必要な、たった1つのこと

文章で人を動かすためには、どのような感情が必要なのでしょうか?

それは「ポジティブな感情」と「ネガティブな感情」です。

ポジティブな感情とは、愛、勇気、喜び、ワクワク、感謝、友情などです。そういったものが手に入ることを考えただけで、明るく前向きになったり、優しい気持ちになったりします。

一方、ネガティブな感情とは、怒り、悲しみ、絶望感、恐れ、嫉妬、競争などです。これらの感情はダークサイドのエネルギーで、嫌な印象があるかもしれません。しかし、ネガティブな感情にはパワーがあります。

たとえば、品行方正な人と、すごくワルな人がいたとしましょう。映画の主人公になるのは、意外とワルだったりします。悪くて、モラルがなくて、ひどくて、めちゃくちゃな人が主人公だったほうが、映画は大いに盛り上がるのです。

なぜかというと、人は善なるものより、悪なるものに魅力を感じるようにできているからです。

たとえば、オーガニックを取り入れながら健康的な生活をしている人よりも、お酒や麻薬におぼれて不健康な生活をしている人のほうが、不思議と魅力的に見えます。

なので、そういったネガティブなものを引っ張り出すような文章を書くことができたら、「うわっ、嫌な奴だな」といった感情を、引き出すことに成功しているといえます。心は動かされてしまっているのです。

では、これらの感情を引き出し、深い感情をゆさぶるためにはどうしたらよいのでしょうか。

キーワードは「投影」です。

人は、自分の抑圧していた感情、欲望を代わりに満たしてくれる人に投影します。

たとえば、村上春樹さんの小説に出てくる主人公は、特別かっこいいわけじゃないのに、女性からとてもモテたりしますよね。

どうしてそんなにモテるんだろう、なんて思ってしまいますが、このように自分が抑圧していた感情、欲望を代わりに満たしてくれる人に、人は投影するのです。

投影は感情で起きるため、投影を引っ張り出すような、引き起こすような文章は、必然的に感情を使うことになります。

これができるようになってくると、文章で人の深いところにある感情を揺らすことができるようになるのです。

文章のテクニックを磨くよりも大切なこと

では、文章で人の感情を動かすためには、具体的に何をすればよいのでしょうか。

セミナーで、中年の男性から質問されました。
「人を感動させるためには何をすればいいですか?」
私からの質問は
「あなたは、普段の生活でどれくらい感動しますか?」

すると、仕事が忙しくて、「あんまり感動することがない」とのこと。
私は、こう答えました。

「感動できない人は、人を感動させることができません。まず、自分の心が毎日のように震えて、感動できなければ、人を感動させることはできません」

「文章で人の感情を揺らすにはどうしたらよいか?」への答えでもあります。
「普段から感情を動かしている人じゃないと、できない」のです。

文章で人の感情を動かすためには、日頃から自分の感情を動かしていなければなりません。文章のテクニックだけで、人の感情を動かすことはできないのです。

自分がワクワクすることをやってください。心を動かしましょう。
たとえそれが怖いことであっても、勇気を出して挑戦してみてください。それは読者の心をドキドキワクワクさせて、一歩踏み出す後押しとなるでしょう。

好きな本を読んだり、映画を観るのもいいと思います。不安やスリルを感じたり、泣いたり笑ったり、愛を感じたり、そこで動かされた感情は、あなたの文章をより魅力的なものにしてくれます。

本田 健

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<目次>
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ヒント② 読者が食いつくコンセプトを生み出す方法
ヒント③ 「また読みたい!」「もっと読みたい!」文章に含まれる3つの要素
ヒント④ すらすら読めるわかりやすい文章の書き方
ヒント⑤ 売れるタイトルの作り方
ヒント⑥ 自分の文章に値段をつける勇気
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