見出し画像

実験的な取り組みから「エリア/まちのみらい」を地域で模索したい

こんにちは。埼玉北部の仕掛け人、 #チーム県北 (なかのひと)です。東京の北に位置する埼玉の、そのまた北部を地域の実験場(大人の遊び場ともいう)として、地域に来てくれる皆さん、そして地域の面々(私たちも)がともに笑顔になれるよう、いろいろな仕掛けを企てています。

前回の記事でイベント実施のお話しましたが、実はその後、各所から早速反響もいただき、思いがけないお話もすでに出てき始めており、私たちも正直驚きであります。

そうした中、私たちチーム県北はこれから何をしたいのか?とお話しする機会も出てきまして、せっかくの機会、これからこんなことやりたい話を記事にまとめてみました。

誰も想像できなかった「まちなかキャンプ」のニーズ

22年10月にアウトレットも開業し、エリアとして本格始動し始めた関越道花園インター周辺。こうした追い風を受けて、エリアに訪問する人がさらに周遊して遊んで滞在して、また訪れたいなと思えるようなエリアになるとよいのですが、エリアへの再訪あるいは新規来訪に向けては、さらなる仕掛けがあってもよさそうに思われます。

そんな中、22年の11月に行われた「Fukaya Morning Carnival」のイベント、会場となった深谷テラスパークおよび花園インター周辺エリアの可能性を模索する要素も多分に含まれた実験的な取り組みでした。

深谷テラスパーク撮影写真より

特に私たちも企画から携わったキャンプ/車中泊については、駐車場に加えて普段は使われていない芝生スペースで泊まれるようになるとどうなるか?という予定不調和な実験でした。それでも、人数でいうと100名規模の申込があり、当日にお話を聞いてみると、このエリアならではの「まちなかキャンプ」ともいえるニーズが発見され、まさにエリアの新たな使われ方がひとつ示唆されたのです。おそらく、最低限の電源やwifi整備で、エリア発の新しいサービスの可能性も大いにありえそうです。

「みらいのエリア」「みらいのまち」が一足先に垣間見える機会を

私たちとしては、今回のイベントの経験も踏まえて、「このエリア、こんな風に使えない?」を試してみる期間限定の場づくりを、引き続き進めていきたいと思っています。

アウトレット開業を経て、埼玉北部エリアに訪れる人たちは変わりつつあります。現場を観察したり、エリアの動態データなど見ると、「遠方からも来られてるのね」「お子さん連れやペット連れのご家族多いのね」など、新たな来訪者の属性はぼんやりと把握することはできるでしょう。

では、エリアの課題である、さらなる賑わい創出に向けて、彼ら彼女らに対して、エリアが求められているものは何なのかと言われると、現状の現場やデータをにらめっこしつづけてもおそらく出てこないと思われます。

そこでの突破口になるのが、「もしこのエリアで~があったなら?」という発想(妄想?)です。先のイベントでも エリアに「まちなかキャンプ」の需要があると予見していた関係者はいませんでした。
まずは妄想する→やってみる(検証する)→ちがったら方向転換する、の繰り返しの先に、「未来のエリア」「未来のまち」が地続きで現れるのではないかというのが私たちの考えです。

※ちなみに、こうした発想は英国では「スペキュラティブ・デザイン」と呼ばれており、決して私たちオリジナルの考え方ではないので悪しからず…

「60%完成度」の「期間限定」を「地域みんな」でつくる

壮大なお話をしましたが、これを先のイベントのようにエリア(施設)の特定の運営者主体でがっつりやろうとすると、予算も労力もかかります。

こうした実験的な取り組みを運営する上で参考になるのが、最近まちづくり関係でも耳にするようになった「実証実験」の考え方です。まずはありもので60%の完成度でいいので試作(プロトタイピング)する、期間を区切って使われ方を検証する。いきなり大きな予算を使って、ずっとその場所に置く前提の立派な完成品を作るような一般的な進め方とは逆の発想です。

さらにもうひとつ、ポイントとなるのが「地域みんなで」つくっていくという部分です。一般にエリアで何かをつくるのは行政やエリアの管理者の仕事と思われることが多く、ともすれば「こんなに要望何回も言ってるのに、なんで実現されないのか」みたいな苦情がでてくることもしばしば。でも、「ほしいものは自分たちでつくってみる」のDIY(Do-It-Yourself)精神は、インターネットの世界から今や現実のまちづくりの分野でも少しずつ広がりつつあります。

幸いにも、花園インター周辺も含めた埼玉北部には個性豊かなプレーヤーが各方面で活躍されています。実は私たちも先のイベントの準備を進める中でこうしたプレーヤーたちとのつながりを深めてきて、自分たちでなにかをつくる土台はできつつあります。

埼玉北部のアウトドア関係者の集まり。地域をおもしろくするプレーヤーは揃っています。

ちなみに、自分たちでエリアをつくる動きは、すでに各所で動き始めていて、先駆者として参考になりそうな取り組みはいろいろとありそうです。

例えば、愛知県豊田市の「新とよパーク」。ボール遊びもストリートスポーツもOK、火の使用も音楽演奏も、出店や販売もOKという自由な広場です。

再整備検討の社会実験に向けて広場活用のアイディアを募集したところ、地元のスケートボードチーム、こどもを安全な場所で自由に遊ばせたいPTAなどの保護者コミュニティ、木材を有効活用したい森林組合、自由に使える場所が欲しいフットサルチーム、囲碁をゆっくり楽しみたいシニアチーム、気軽にアウトドアを楽しみたいコミュニティなど、多種多様なプレイヤーが手を挙げました。

規制緩和と利用者主体の運営体制。
スケーターやアウトドアのテーマ型広場「新とよパーク」
規制緩和と利用者主体の運営体制。スケーターや
アウトドアのテーマ型広場「新とよパーク」
より

新とよパークが目指すのはルールで縛るのではなく、小さなコミュニティ同士が協力し合う自治による運営です。

規制緩和と利用者主体の運営体制。
スケーターやアウトドアのテーマ型広場「新とよパーク」

実験的な試みの観点だと、国内ではなかなか例が見られない中、長年にわたり思考錯誤を続けてきたのが山口市立情報芸術センター (YCAM)でしょうか。 最先端の技術や芸術というと、我々の生活からは遠い世界のようですが、最先端のテクノロジーとスポーツを組み合わせた新しい競技を体験する「未来の山口の運動会」など、地域とのつながりから新しい体験が生まれています。

同じ埼玉だと、朝霞の森公園。「誰もが遊びの主人公」のスローガンのもと、専門のリーダーのもと、「自分の責任で自由に遊ぶ」という『プレパーク』という試みも行われています。

バスケットコートもベンチも地域で作り、壊れたら地域で直す。

市民でつくろう! 朝霞基地跡地公園より
市民でつくろう! 朝霞基地跡地公園より

まわりのエリアや地域へ広がりながら、埼玉北部に新しい魅力を

まずは、この間のようなキャンプでも、あるいはスケボーでも、バスケットボールでも、雪合戦でも、SAPでもかまいません。一定期間ごとにテーマを変えながら、訪問者に楽しんでもらえるような仕掛けを考えていきたい、そして、その中からおもしろい仕掛けが出てきたら、エリアにとどまらず、まわりの地域にも普及していく、そうしたことの積み重ねで、「埼玉北部、さいきんおもしろいことやってるよね」と地域外にも感じてもらえると、エリアにもさらなる賑わいが生まれると私たちは信じています。

埼玉北部の仕掛け人、チーム県北は、新しい広域連携拠点である関越道花園ICエリアを中心に、県内北部地域のキーマンで構成されるクローズドβのコミュニティで仕掛けを企てています。オープンβ段階となったタイミングでは、埼玉北部地域でおもしろいことを一緒にしていく仲間を (SNSとこのnoteでひっそりと) 募りたいと思っています。当方活動ご興味もちましたら、SNS・noteフォローください。
twitter
instagram
note

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?