見出し画像

『演出助手』→【稽古場監督】に改めませんか?

演劇業界の皆様に一つ提案があります。

『演出助手』→【稽古場監督】に改めませんか?

先日も小劇場演劇のプロデューサーをしていて思ったことがあります。
演出助手の力によって稽古の良し悪しが決まる。
ひいては作品の良し悪しが変わる。

現状演出助手と呼ばれる方々は、どの現場での引く手数多だと思います。
それほど演出助手というのは重要なポジションで、慢性的な人手不足なのです。

その理由はいくつかあると思います。
①演出助手という名前から演出家の助手みたいな仕事だと想像されるけど、仕事内容は全然違う。
②しんどくてやめてしまう人多数
③内容が分からないから目指す人が少ない
④そもそも演劇人口の分母が少ない
など。

でも、繰り返しお伝えしてますが、めちゃくちゃ重要で、必要不可欠なポジションなのです!!(まれに演出助手がいない現場もあるけども)

橋本的には絶対いないと成り立たないと思っております!

実は旧態依然の演劇製作方法だと、主催、脚本家、演出家を全て1人が担っていて、その人がとりあえず稽古時間(例えば13−21時)に全員稽古場に呼んで、その時の気分で『はい、○○ページのこのシーンやります』みたいな現場が当たり前でした(今でも全然あるが、、、)。

この方法だと、もちろん稽古中には演出をしているものだから、各事務所や関係者に翌日の稽古方針だったり、稽古シーンを考えたり伝えたりすることはできないですよね?
なので、また翌日も同じように呼んで、同じように稽古するしか方法がないのです。

これによる一番の問題は何か??
私は【お金】だと思います。

やはり演劇は予算が圧倒的に少ないです。小劇場だったら尚更です。

出演してくれている役者の皆様に、満足に出演料の支払いができません。
(これはこれで問題だから、解決しなければならない。)

さらに、稽古時間いっぱい役者を拘束してしまうと、アルバイトができません。
稽古は約1ヶ月拘束です。その期間ずっと拘束して、いつアルバイトをすればいいの??
休みの日?早朝?深夜に?

いつ休みか早めに教えて?シフト出さないといけないから。
早朝?深夜に仕事したら、セリフはいつ覚えるの?その日の稽古の復習はどうするの?演技プランの構築や練習はいつやるの?

はい。そういうことです。

効率的な稽古ができないんです。

この稽古スケジュールを組んだりする役割を担っているのが、
通常『演出助手』と呼ばれるポジションの方です。

わかりますか?
稽古効率、稽古の質、もっと言うと作品の質まで演出助手が担っているのです。

そして肝心の仕事内容はなんでしょう?

演出家のオーダーを聞き、メモを取り、各所に連絡をとり、役者に伝達をし、
稽古スケジュールを組み、音出しや、代役をやることもある。

演出家の助手。ふむふむ。確かに助手的な側面もあるけども。
もはやこれは
【稽古場監督】
でいいでしょうよ。

と思うわけです。
だって重要なポジションすぎるもん!!

しかも、演出助手をやっていてその先に演出家という仕事が待っているか?
というと、必ずしもそうではない。
というのがこの呼び方に橋本が疑問を持っている理由なのです。

演劇業界が長ければ長いほど、この演出助手のポジションの方が有能かどうか?
で、稽古場の空気や、稽古の進捗が変わることを思い知ります。
そして、とても感謝します。

うまくできて当たり前。
うまくできている時は評価をなかなかされず、失敗した時に叱責されるポジションだからこそ、呼び方だけでも変えていってはいかが?というのが橋本からの提案です。

皆様、いかがでしょうか??






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?