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経験年数と能力は比例しない!!

 今回は、「経験年数と能力は比例しない」というテーマでお話させていただきます。
 仕事でもサッカーでも「何年目ですか?」と聞いてくる人がいます。僕はあの質問ほど愚問なことはないと思っています。例えば仕事で「この仕事何年目ですか?」と聞かれることがあります。こちらが「3年目です」や「4年目です」と答えたときに、向こうが「10年目」や「15年目」の場合、急にマウントをとってくる人、先輩ヅラする人がいます。「経験年数が長いことは、本当に価値があることなのか」と考えるべきです。
 僕の経験上、経験年数が長くても全然仕事ができない人はいます。サッカー歴が長くても下手な選手はいます。「経験年数が長くて仕事ができない人」や「サッカー歴が長くて下手な人」の「タチが悪い」のは、成功確率の低いアドバイスをしてくるということです。先輩ヅラしたい人はいろいろと教えてくれるのですが、教えてくれたことの信憑性が低いことが多いです。知ってるような感じでアドバイスしてきますが、その知識でこれまでやってきた、その結果がその人です。その人がすごくない場合は、そのやり方が正しい確率がとても低いことがわかります。
 
 インターネットの世界が広がったことで、情報の伝達が速くなりました。その結果、ビジネスもサッカーも、進化のスピードが上がっています。結果的に、数年前の知識はもう役に立たないことが多々あります。3年前は新しかったことでも、3年経てば「もうそのやり方は通用しないですよ」「古いですよ」ということが普通にあるのです。経験年数10年の人の「10年前の知識」はもう使えないことがあります。経験年数が長い人は「新しいこと」を知らない人が多く、新入社員や初心者と変わらない知識レベルということが普通にあります。
 
 大したレベルでサッカーをしてこなかった、けれども長い年月をかけてサッカーをしていましたという人によくあることがあります。幼少期やユース年代に、近所のおじさんコーチやパパさんコーチに教わってしまい、その無意味な知識が今も頭の中で幅を利かせているなんてことがあります。教わったことの信憑性が低くても、幼少期やユース年代で学んだことは、なぜか頭に刻まれるのです。結果、チームに還元できない、サッカーの試合で使えない知識を振りかざして、経験年数で偉そうにしている人がいます。
 こういった人は、無意味なことを教わり、頭の中に刻まれてしまっています。新しいことが入りません。すでに水を吸ってしまっているスポンジの状態と同じです。結局新しい水が吸いにくくなります。経験年数が長い選手よりも、サッカー初心者や未経験者の方が「成長の期待度」は高いなあと思います。
 
 経験年数聞いてくる人に僕が言いたいのは、むしろ「そんなに長いことやってきたのに、あなたはその程度の結果しか出せていないんですね。」ということです。謙虚に学び、恥ずかしさを捨てて、泥だらけになりながら必死で努力することが、成長するためには大切だと思います。経験年数が長い人は、これまでの知識や経験は過去のものと考え、もう一度学び直して初心者や未経験者と同じスタートラインに立って、全力で頑張ることをおすすめします。1年目から結果を出してくる人はいますし、経験年数が短くても、能力が高い人は普通にいます。
 
 毎日毎日0からのスタートではありません。経験年数が長いのに、全然結果が出せてない人は、間違った方向に努力していることが多いです。「時間が経つと価値がなくなるもの」に力を注いでしまいます。これだと、経験がプラスになりません。例えば、ロナウジーニョが活躍した時代にエラシコやシャペウといったフェイント習得するのに時間を使った人がいました。そういった選手で活躍してる人は少ないのではないでしょうか。
 同じように、聖和学園が盛り上がった時期に、ジンガやペンギンドリブルが流行っていました。クリスティアーノ・ロナウドがブレ球を蹴った時は、それをずっと練習している人がいました。
 時間と労力を間違ったことに使ってしまうと、結果的にこの経験が未来であまりプラスにならないことがあります。その時々の「トレンド」「はやり」を追いかけてしまうと良くないということです。トレンドは古くなります。結局、時間と共に価値がなくなってしまいます。
 「時間がたっても価値が変わらないこと」に力を注ぐことをおすすめします。むしろ「時間と共に価値が高くなること」や「時間と共にずっと積み上げていけること」に力を注ぐことをおすすめします。派手な技よりも、土台として残る基礎的なことを大切にして磨き続けるべきです。基礎となる土台がしっかりしていれば、あとからトレンドを乗せることも簡単です。時代と共に、柔軟に自分を変化させることも可能になるのです。
 
 最初の経験年数の話に戻ります。「年下が年上に敬意を払うこと」や「後輩が先輩に対して礼儀をわきまえること」も大切です。ですが、僕は何よりも「努力している人に対して敬意を払うべき」だと思います。

 今回は、「経験年数と能力は比例しない」というテーマでお話させていただきました。
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