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日本と海外の違い<サッカー文化編>

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※「いつでも」「どこでも」聞ける『音声配信』を始めました。

ボラスフットボールクラブの情報だけではなく、「サッカーが上手くなりたい人」におすすめの情報を、クラブに所属する海外選手から聞いたことや、スペイン・アルゼンチンでプレーして学んだことを、海外サッカー経験者から直接お届け致します。

音声配信:『VORAZ FUTBOL CLUB』 Anchor/Spotify

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 今回のテーマは、「日本と海外の違い」です。内容はたくさんありますので、何回かに分けてお伝えします。第一回目は、<サッカー文化編>です。今回のお話を読んでいただければ、「日本と海外はやっぱりサッカーの環境が違うなあ」と感じていただけるのではないでしょうか。僕が実際にスペインとアルゼンチンに行って、現地で体験したことをもとに、書かせていただいております。

 サッカー先進国と言われる国々(ヨーロッパの国や、南米の国の多く)は、「サッカーと生活がつながっている」というのことがよくわかります。

 例えば、僕が行ったスペインのバルセロナや、アルゼンチンのブエノスアイレスでは、街中や住宅街でボールを蹴っている人がたくさんいます。それは、子供たちだけではなく、大人も一緒です。全く知らない人がいきなり入ってきて、一緒にサッカーをしたりすることもあります。僕が驚いたのは、街中で大人がドリブルしながら歩いていたり、電車の中でリフティングパフォーマンスをしたりしている人がいたことです。日本の「常識」では考えられないですよね。

 アルゼンチンで驚いたことの1つに、「夜のフットサル」があります。これは、仕事終わりの時間帯から近くの公園や空き地、フットサル場に明かりがついて、そこでたくさんの人が集まってフットサルをするのです。場所に合わせてボールが小さかったり(テニスボールくらいの大きさだったこともありました)、地面がコンクリートのところもあります。明かりは外灯の場合が多く、周りは高いフェンスで囲まれています。ゴールは、枠だけの場合が多く、2つのポールが立っているだけのときもあります。

 仕事終わりで集まった大人たちは、集まった知らいない人たち同士でチームを作ることもあります。対戦相手は、その日たまたまそこにいたチームです。もちろん知らない人たちです。

 僕がすごいなあと思ったのは、そんな環境の中で、とても激しいプレーを見せることです。ひび割れたコンクリートの上で、スライディングをするのも当たり前です。今日初めて出会ったチームメイトに「真剣にやれよ!バカヤロー!」と喝をいれるシーンを見ることもできます。太った中年男性は、スピードこそありませんが、体の大きさを活かしてボールをキープしたり、パワーシュートを放ったりします。みんな、自分の良さを活かしてプレーしています。アマチュアでどこにも所属しない人たちが、趣味で、毎日このような生活をしているのです。そういった場所には、時々本物のプロ選手も参加しています。「ただ遊びに来ただけ」だそうです。

 他にも、サッカー文化の違いを感じたことがあります。テレビです。スペインでもアルゼンチンでも同じでしたが、どのチャンネルにしても、ほぼサッカーをやっています。アパレルショップのショーウィンドウには、なぜかサッカーのテレビが流れていたり、レストランでもサッカーのテレビが見れたりします。

 そもそも、アルゼンチンはプロリーグが8部リーグまでありました。テレビ押送されているのは、5部リーグまでです。(記憶が確かではありませんが、おそらくそれくらいだったと思います。)子供も大人も、もちろん女性の方も、多くの人が毎日サッカーを見ています。

  「地域愛」も凄いです。地域のサッカークラブが例え弱小であっても、そのクラブのユニフォームを自信満々に普段から着ています。同じ地域に2つクラブがある場合は、ライバル意識が強いです。僕は何度も、「そのユニフォームを着て、あと2ブロック歩けば殺されるよ」と言われました。ライバルチームのユニフォームを着て歩いている人を見つけると、熱狂的なサポーターは本当に殴りかかってきます。観光客が、何度か病院送りになった話を聞きました。それくらい、サッカーに対する「情熱」が凄いです。

 最後に、大きな違いの一つだと思ったことがあります。それは、サッカーを「見る力」です。スペインやアルゼンチンでは、サッカーでもフットサルでも、子供から大人まで一緒になってやることが多々あります。その横で、小さな子供が近くの屋台で買ったハンバーガーを食べながらサッカーを眺めています。小さな子供は、真剣な眼差しでゲームの成り行きを見つめ、「行けー!攻めろー!」と興奮気味に声を荒げます。

 そんな小さな子供でも、サッカーを真剣に見て、一緒になって楽しんでいるのです。よく日本では、サッカーを「やる派」と「見る派」に分かれます。「やる派」の人は、例えば横でサッカーの試合をしていても、自分も練習しようとリフティングをしたり、友達とボールを蹴ったりしていることが多いです。僕が行ったスペインやアルゼンチンでは、サッカーをやっている人でも、サッカーを真剣に見ます。一緒に興奮して楽しみます。プロ選手が、公園でやっている大人のサッカーをじっくり見ているシーンを見たことがあります。見ることで「学ぶ」ということができる国なのです。それも、楽しんで見ています。南米のトッププロ選手の中には、ストリート(路上)で生まれたテクニックを、プロの世界に持ち込んでいる選手も多いです。

 常に、サッカーが生活の中にあり、サッカーが中心になって生活がまわっているのが、スペインやアルゼンチンです。サッカー先進国では、それが当たり前なのかもしれません。家の中に、空気を抜いたボールが数個転がっていることも当たり前です。そもそも、家の中でも靴を履く文化なので、日本で言う「トレーニングシューズ」みたいな靴を常に履いてボールに触っている感じです。家の中の犬も、ボールを追いかけてきます。みんな、サッカーに対する「情熱」が凄いのです。

 日本と海外のサッカー文化には、大きな違いがありました。

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VORAZ FUTBOL CLUB(ボラスフットボールクラブ)は、スペイン産ポゼッションフットボールを体現する、滋賀県大津市のサッカークラブです。現在は、日本サッカー協会にチーム登録し、滋賀県・社会人サッカー連盟に加盟しています。活動の場は、主に日本サッカー協会主催の関西社会人サッカー・滋賀県社会人サッカーリーグ戦です。

※ボラスフットボールクラブは、共に戦いたいという情熱をもった選手を募集しています。サッカーが下手でも構いません。謙虚で礼儀正しく、コミュニケーションを積極的に取れる選手を募集しています。チームへの加入を希望される方は、「LaBOLAサイトでのメッセージ」もしくは「Instagram」から参加申請を記入の上、ご連絡ください。

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