#26 股関節の解剖学

皆さんこんにちは、パーソナルトレーナーの古寺健吾です。

北海道札幌市で
フィットネスで人生を豊かに」をモットーに、多くの方の健康に寄り添うお仕事をさせて頂いております。

このnoteマガジンでは、主に「健康」や「身体」に関する内容の記事を毎週アップしていきます。

第26回目となる今回のテーマは

股関節の解剖学

について。

▼概要

股関節は大腿骨頭と寛骨臼で形成される球(臼)関節という可動範囲が広い関節です。

肩関節同様、可動範囲が広いのが特徴ですが、肩関節よりも強固な球状の関節で、大腿骨頭は半球を上回る球形で、寛骨臼は深く大腿骨頭を収納するように形成され、大腿骨頭が容易に脱臼できない仕組みになっています。

股関節が十分に動かない場合、筋肉を最大伸長および最大収縮できないデメリットが生じます。
また、適切な股関節の動作不良をもたらす事で、腰部や膝へ負担を加え、腰痛や膝痛になる事もあります。

こうした点を改善する事で、股関節の可動域を得ることが出来、股関節周囲の筋肉の最大伸長及び最大収縮を行う事が出来るようになります。
適切な動作を習得出来れば、腰や膝の負担も軽減でき、歩行時やその他動作時において高いパフォーマンスを発揮出来ます。


◎前捻角

股関節がいわゆる「内股」なのか「ガニ股」なのかを図る角度で、一般的に改善は困難である。
「内股=前捻股」である場合、多くは先天性のケースがほとんどだが、実際は少数であると言われている。
これは乳幼児期(まだ自力で動けない時期)に、座らせ方や寝かせ方、脚を引っ張るなどによって、健常者から逸脱した股関節の形状になるとされる。
一部の文献ではサッカーをする子は「ガニ股=後捻股」であるケースも多いとされ、必ずしも先天的なものに限るとは言えない。

前捻角は、大腿骨頭と大腿骨軸を結ぶ大腿骨頚部が前方に捻じれた角度の事を指し、この角度が広くなるほど股関節は内旋し、狭くなると外旋(ガニ股)になる。

内旋位(前捻股)の場合はより内旋に、外旋(後捻股)の場合はより外旋に働くように重力が加わる為、内旋は外旋に、外旋は内旋に誘導する事で股関節や膝関節にかかる負担を軽減する事は可能。

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▼股関節の動作と筋肉

股関節には以下の動作があります。

◎屈曲:腿を上げる動き
    大腿直筋、腸腰筋、縫工筋

◎伸展:脚を後方に蹴る動き
    ハムストリングス、大臀筋

◎内転:脚を内側に閉じる動き
    大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋

◎外転:脚を外側へ開く動き
    大腿筋膜張筋、中殿筋、大臀筋、縫工筋

◎内旋:脚を内側へ捻る動き
    半腱様筋、半膜様筋

◎外旋:脚を外側へ捻る動き
    梨状筋、外閉鎖筋、内閉鎖筋、上双子筋、下双子筋、大腿方形筋、縫工筋、大腿二頭筋、大臀筋、縫工筋

▼股関節の傷害

◎変形性股関節症

変形性股関節症(以下股OA)は、関節軟骨の変性や摩耗によって、近傍の骨の変形、破壊や関節滑膜の炎症が起き、疼痛や運動障害から日常生活動作に障害をきたす股関節疾患です。

明らかな先行する基礎疾患を有さない一次性股関節症と、先天性股関節脱臼や形成不全或いは外傷や炎症の結果起こる二次性股関節症に大別することが出来ます。

日本では、発育性股関節形成不全や臼蓋形成不全などに続発する二次性のものが多いとされます。
多くの場合、臼蓋形成不全によるものが通例で、特に女性に多く発症する事が特徴です。

寛骨臼の臼蓋形成不全が起こると、大腿骨頭とのハマりが浅くなり、骨頭の不安定さを生みます。
また、乳幼児期は股関節内旋位であることが多く、発育発達の過程で徐々に外旋位へと誘導されるが、割り座などをする機会が多い子は、股関節の形状が内旋(前捻股)になりやすく、内股が当たり前になると膝に負担がかかる事も特徴の一つです。

進行が進み末期になると、関節面の不適合や軟骨下骨質の部分的な接触、寛骨臼の骨硬化や骨嚢胞、骨棘の形成、荷重部関節裂隙の広範な消失、著明な骨棘形成、寛骨臼の破壊などが起こります。

治療に関しては保存料法と手術療法(人工関節置換手術)があります。
そうなる前に股関節や身体全体のアライメントを整える事が予防として重要になります。


◎トレンデレンブルグ徴候

中殿筋の麻痺や機能不全(筋力不足)により、歩行の片脚支持期に骨盤が傾く現象の事を言います。
(支持脚とは反対側の骨盤が下がる事)

中殿筋は立位姿勢を保持するのに重要な筋肉の1つです。
歩行の片脚支持期には支持側の中殿筋が筋発揮をし、骨盤を水平に保ちます。
中殿筋が麻痺すると骨盤を水平に保つことが出来なくなり、遊離側(足が上がっている側)に傾きます。


◎デュシャンヌ徴候

股関節外転筋(中殿筋等)の機能不全(筋力低下)によりトレンデレンブルグのように骨盤が下がるのを防ぐために、体幹を軸足側に傾ける歩行の事を言います。
(上体を軸足側に傾ける事で代償する)

頭部の傾きも起こりやすい事から、トレンデレンブルグに比べて重度であると判断することが出来ます。
人間は常に三半規管等(前庭覚)により平衡を保とうとするため、頭部が傾くという事は、脳に何かしら問題があると考える事も出来ます。

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