レビュー「わたしの好きな映画10作品」 第八回 キル・ビルVol.1

「キル・ビル Vol.1」

格闘とバイオレンス、それらが印象に残る本作です。表現が漫画的で、また、カラフルでポップなので楽しく鑑賞することができました。アニメーション、モノクロ映像、画面を分割しての映像等は良好なアクセントになっていますが、本作はそれらのようなアイデアや遊び心が多数散りばめられています。付随して、アートなセットや衣装も見応えがありました。個人的にはフェイクなコートを着たエル・ドライバーをダリル・ハンナが演じていますが、先の画面を分割しての映像、口笛(密室の実験室)も加わって印象に残っています。クールで洒落ていてポストカード等を壁に貼りたくなるような気分にさせるのがクエンティン・タランティーノの作品ですが、それを象徴しているようなシーンでした。日本が舞台で布袋寅泰、梶芽衣子の採用も嬉しい、誇らしい、そんな気分にさせられました。栗山千明の絶命の場面、國村隼の転がる頭もそうですが、やはり、日本庭園、雪が積もる中の格闘シーンは呆れるくらいの衝撃でした。初鑑賞は公開時の映画館、一緒に鑑賞した家族はグロさに耐えられず泣いていました。そんな思い出も加わって大好きな作品です。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?