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レビュー「わたしの好きな映画10作品」  第一回 幸福の黄色いハンカチ

「幸福の黄色いハンカチ」

品行の無い青年を武田鉄矢が怪演していましたが世代として金八先生のイメージが強く、ギャップも加わり楽しさが倍増しました。しかしながら、会社を辞めて退職金で自動車を購入、そして、北海道へ、身のほどをわきまえずナンパなんて、なかなかできるものではありません。実は行動力があるので、再就職先での貢献や活躍を想像させます。そして、作品名が示すように桃井かおりが演じる朱美と幸せな家庭を築くのではないでしょうか?本作は愛と性欲のコントラストが鮮やかで、それに限らず、男と女、中年と青年、黄色とそれ以外の色等、いくつかの対比が印象に残りますが、特に緊張と安堵だったら、警察に連行、渥美清さんが演じる警察官の登場は際立っていました。男はつらいよシリーズの俳優さん、女優さんの登場も嬉しい作品でした。高倉健さんも素晴らしかったです。やはり、食堂の場面は印象的でした。また、不器用、寡黙、そのような先入観を裏切らない健さんでした。健さんは後に「遥かなる山の呼び声」で、再度、山田洋次監督作品に出演しますが、こちらの作品では、これから刑務所に入る立場で、本作では刑期を終えた立場になりますが、ここでも、対比を表しています。

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