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エモーショナル・レスキュー (名盤024)

「エモーショナル・レスキュー」

「エモーショナル・レスキュー」は1980年に発表されたローリング・ストーンズのアルバムです。全十曲、通常のロック・パターンは数曲、定番のブルース、カントリー、更にディスコ、レゲエ等も加わり多様性が豊かなアルバムです。こんなにバラエティでありながらも統一感を損なわれないのも素晴らしいです。たぶん、要因はチャーリー・ワッツのドラム、好調が感じられるプレイ、それを活かした音の処理、調整等も好感触です。曲の並びもロック・パターンとそれら以外の曲がおよそ交互に配置、A面とB面のクロージング・ナンバーはミディアム・テンポなバラードが配置されているのも良好です。本作は前作の「女たち」に漏れた曲の寄せ集めらしいですが、「悲しきインディアン・ガール」みたいに曲名が示していて納得、加えて「ボーイズ・ゴー」に至っては複数の女性コーラスが入っていて尚更のそれでもあります。ロック・パターンの数曲は派手さがないだけにアルバムの一曲目やアルバム・タイトル曲を後押しする役割を果たしているようにも思いますが、ロックというよりもポップスのイメージの強い1980年代の洋楽、それを何気に示しているようなローリング・ストーンズが1980年代の幕開けを飾ったアルバムです。

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