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正しい非常識 誤った常識

パラサイト・イヴ(瀬名秀明 著)という小説を
読んだことがありますか?

内容は、生化学者である主人公の妻が交通事故で亡くなり、

その亡くなった妻の肝細胞を実験室で培養していたところ、

太古の昔に存在していた利己的遺伝子(ミトコンドリア)が、

暴走して… という話です。

(…余談ですが、私が初めて読んだ小説だった気がします。
当時内容はそこまで入ってこなかったのですが、
描写が生々しくリアルで、魅了されたのを覚えています。)

この話、「ミトコンドリアが母親のものしか遺伝しない」

という前提に話が進むのですが、実はこの説は

覆されているのです。

参考 父親由来のミトコンドリアがたどる運命


上記のミトコンドリアの遺伝の話は長く「常識」

とされてきた説なのですが、

いまはそうでは無くなっています。


さて、ここで確認なのですが、常識とは何でしょうか?


常識とは2つの成り立ちがあるように思います。


1つめは、パラサイト・イヴの話のように、

化学的根拠に基づいたもの。

火は熱いものだ、とか
物は高い場所から低い場所へ落ちる、とかですね。


2つ目は、複雑な人間関係の中で生まれた

社会的な慣習のようなもの。

親を大事にする事とか、
敬語を正しく使いなさい、とかですかね。


当然普遍的なものもありますが、

これは科学の進歩やコミュニケーション方法の変化によって、

変化するものだと考えられます。


その上で、仕事の仕方はどうでしょう?


営業マンは靴をがむしゃらに減らすのが正しいのでしょうか?

上司は部下を叱るのが正しいのでしょうか?

その会議は必要でしょうか?


全てを否定するつもりはありませんが、

これだけ情報量が多い世の中です。


目的を見据えて、主体的な意思を持ち、

常識に囚われず行動する事が大事だと思います。


よく聞く名言ですが、

「常識とは18歳までに身に着けた偏見の
 コレクションである」




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