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あなたは「何者」ですか?


ぼくは「何者」なのか。


小さい頃に思い描いていた「何者」かになることはできているのだろうか。


いや、そもそも「何者」かになる必要はあるのだろうか。


この小説は、「何者」かになろうとした人たちの物語である。



今回紹介する小説は、朝井リョウさんの「何者」です。

就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから―。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて…。直木賞受賞作。


人間関係を描くにあたって、こんなにリアルで、生々しい作品を初めて見ました。


表で発している「言葉」

裏で思っている「本音」が包み隠さず表現されていて、読んでいるぼく自身も「グサッ!」と刺さるものが何箇所もありました。


この小説の舞台が「就職活動」ということで、「就職活動」を経験した方ならわかると思いますが、「就職活動」は、人生で一番自分と向き合う時間です。


「自分の長所・短所は何なのか?」

「どんな時に自分は喜びを感じるのか?」

「今までどんな経験をして、何を得たのか?」


自分が「何者」であるかを必死に考え、自分が「何者」かになれるのではないかと考える時期だと思います。


そんな時期だからこそ、この登場人物5人から「人間関係のリアル」が伝わってきます。


わたしは「何者」なのか。

そして

あなたは「何者」なのか。


是非、気になった方は読んでみてください! 


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2021年9月18日 けんぼーい





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