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ニュークリアシェアリング


私が居住するタイ・パタヤには多くのエンターテイメント施設があるがその中にはタイガーパークやらイルカパークがある。

それぞれの施設の動物達には野生では有り得ない現象が起きている。タイガーパークでは猛獣な筈のタイガーが人間の指示に従い客と写真撮影を行っている。恐らく薬浸けにされているのであろう。イルカパークではイルカが飼育員から貰う餌の魚だけで生きているので歯を全く使わない。それ故に、歯が脆くなっている。

時折、それらのパークに行くのであるが、行く度に何故か日本人みたいだなーと思ってしまう。

日本は戦後70年余り、日米安保条約のご加護を受けていわゆる平和ボケ状態に陥っている。

年初のメッセージの1つでも伝えたが、米国によるソレイマニ司令官殺害事件後のツイッタートレンド1位のワードが日本ではBABA嵐だった。殆どの世界主要国の1位がイランやら第三次世界大戦だったにも拘らずである。

今後、トランプ大統領がどのような姿勢で日本との関係を維持して行くのかは不明であるが、シリアやアフガニスタン、大韓民国からの米軍撤退または縮小を目論んでいるのは確実である。そういった意味では、日本も何らかの影響を受けることになるだろう。

日本は世界唯一の核兵器による被爆国であるが故に、世論的にはとても難しいが、日本が核保有国になれば中国も北朝鮮も脅威ではなくなるであろう。実際に、日本が核保有国になる可能性は皆無に近い。ではどうすべきか?

昨今、シェアリングエコノミーが世界的に盛んになっているが、日本も国の防衛手段として核兵器のシェアリングを利用できないだろうか?

世界にはニュークリア・シェアリング(Nuclear Sharing)(「核兵器の共有」)という北大西洋条約機構(NATO)の核抑止における政策上の概念がある。

NATOが核兵器を行使する際、独自の核兵器をもたない加盟国が計画に参加すること、および、特に、加盟国が自国内において核兵器を使用するために自国の軍隊を提供することが含まれている。ニュークリア・シェアリングの参加国は、核兵器に関する政策に対して決定力をもち、核兵器搭載可能な軍用機などの技術・装備を保持し、核兵器を自国領土内に備蓄するもの。ソ連やその衛星国に配備された核兵器に対応するためにドイツ、イタリア、ベルギー、オランダは自国内にアメリカが所有する核を置いている。4カ国共各国の政府がそれぞれ使用権限を持っている。NATO内の核保有国である三カ国(フランス、イギリス、アメリカ)のなかで唯一アメリカだけがニュークリア・シェアリングのための核兵器を提供している。現在ニュークリアシェアリングを受けている国は、ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダである。

第二次世界大戦敗戦国であるドイツやイタリアはニュークリア・シェアリングが許されているのであるのだから、日本も論理的には不可能ではない。これなら自国で核開発することなく、準核兵器配備国となれるので中国や朝鮮半島からの攻撃抑止力になるのである。

恐らく何兆円ものお金を使って米国製造の使わない武器購入で税金を無駄にするくらいなら、ニュークリア・シェアリングの方が最も安価で最も効率的な防衛手段になるのではないだろうか。

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NEWS PICKS 立沢賢一 / 立沢賢一 official website


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