見出し画像

NY株式市場過去最大の値上がり

株価は世界的に大きく上昇しました。新型コロナウイルスの感染拡大に対応するための経済対策をめぐり、アメリカ議会で与野党の調整が続く中、市場では、いずれにしても巨額の財政措置が行われるとの期待から、ほぼ全面高となりました。と言っても、まだ景気刺激策が可決した訳ではありません。

ラリーを先導したセクターは、これまで売り込まれ過ぎた銘柄が中心でした。Wynn とMGM Resorts は15%以上、デルタ航空は21%以上上昇しました。取り敢えず、今日は景気刺激策により恩恵を受けるであろう業界や個別企業の買いが入ったのが相場全体を引き上げた要因です。

東京五輪延期が確実になった日本市場が株式市場上昇を先導したのが皮肉ですが、悲惨な報道ばかりの中、若干の明るいニュースに市場は反応したと言えます。また、トランプ大統領はイースター休暇までに米国を開国するとまで発言し始めました。

とは言え、昨日はジェットコースター相場の上げであってトレンドの転換ではないです。連日下げ幅や上げ幅が史上初を繰り返しているのは単にボラティリティが大きいだけを意味していて、根本的には何も変わっておりません。つまり、翌日のニューヨーク市場で再び1000ポイント以上の下げは今後も十分有り得るのです。しかし、その割にはVIX指数は上がってません。先週は60.85と直近の82.69からは下げて落ち着いてます。やはりそれなりにポジション調整が進んだ証なのかも知れません。

しかしながら、一方で直近の悲惨なマクロ指標も出始めました。ドイツやフランスの景気指数は1か月前の50以上から30台に急落しました。米国の経済指標もリーマンショック以来の数字で米国経済が、既にリセッション入りしていることを示唆していますが、市場はそれを織り込んでいるような動きをしました。

もちろんこれに対し慎重姿勢を崩さない投資家の方が多いです。初戻りは売りというし、二番底を試す動きも当然ありうると思いますからまだまだ乱高下は続くでしょう。

外国為替市場で昨日は久々のリスクオン的ドル安円安の動きとなりました。まあ全てが一時的な動きと見るべきでしょう。

立沢 賢一

公式サイト
https://kenichi-tatsuzawa.com/
Newspics
https://newspicks.com/user/2401546

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?