小池都知事と防護服
前置き
こんなことを思って、書いてしまう自分が嫌になるのですが、ニュースの見方の参考になればと思い書かせて頂きます。私は陰謀論者でも政治的思想を持っている人間ではありません。単に表に出るニュースの数々をパズルのように繋げて解釈しますと、見えなかった事が見えてくるのです。それが真実か否かは分かりませんが、以下こういう見方もあるのか程度に感じて貰えるだけで良いです。
二階幹事長の支持と中国への防護服
2016年の都知事選は、自民党などが擁立した候補を小池氏が抑えて勝利しました。そして翌年の都議選では小池氏が率いた「都民ファーストの会」が圧勝し、自民は歴史的大敗を喫し、そこを出発点として小池氏と自民都連との対立は始まったのです。
ところが、今回の都知事選で、自民都連は昨年6月から小池氏の対抗馬擁立を模索してましたが、自民党本部の二階幹事長はいちはやく小池知事支持を表明しました。
新型コロナショックが起きて、間も無く、まだ日本ではマスクや防護服の必要性が希薄だった頃に、親中派二階幹事長の要請を受けて、東京都は備蓄している防護服220 万着の内、33万6000着を中国に送りました。報道では10万着とか14万着と言われてますが、どうやら33万6000着のようです。
時系列で見ますと、
1/28、武漢から日本人を国内に引き上げる際の往路便に、日本から中国への支援として、2万1000着の防護服を東京都の判断で送付。
2/7、自民党、二階幹事長からの要請で、10万着中国が用意したチャーター機で送付。
2/13、武漢から日本人を国内に引き上げる際の往路便に、外務省からの要請で5000着送付。
2/14、北京の清華大学からの依頼で1万着送付。
2/18、3回に分けて北京に20万着送付。
合計33万6000着という事です。
新型コロナ感染対応でドタバタしている最中に、都民の税金で備蓄された防護服を尖閣諸島への連続45日間に及ぶ領海侵犯を繰り返す中国に贈呈した事実をマスメデイアで報道されたら都民はどのように感じるのでしょうか?
小池都知事の目算
4月14日に、大阪市の松井一郎市長は、大阪府内の医療現場で防護服が不足していると訴え、「使用していない雨合羽があれば、ぜひ大阪府・市に連絡してほしい」と提供を呼びかけていたほど切羽詰まっていました。大阪在住のある医師から病院は1週間にマスクを2枚しか配給せず、医療関係者はマスクに自分の名前を書いて洗濯して再利用しているという事実を聴いてます。日本国内でそれ程の厳しい状況に陥る可能性を未然に予見できたにも拘らず、2月の段階で小池知事は何故か二階幹事長の要請に従って防護服を中国に送ったのです。
今回、二階幹事長が都連の反対を押し切って、小池知事を都知事選でサポートするという事実は、小池知事が年初から都知事選を視野に入れて二階幹事長の要請に従ったのではないか勘繰らざるを得ません。
もしそうであれば、小池知事が後々叩かれる可能性のある「 防護服を中国に贈呈」の意味が明解になります。彼女は、二階幹事長の力でメディアを抑え切れるという目算があったのでしょう。次いでに最近話題沸騰中の小池知事の学歴詐称疑惑も纏めてメディアを抑えてもらえれば、次回の都知事選は楽勝となる筈だからです。
真実はどうなのかはご本人でなければ分かりませんが、数々の事実関係を結び付けて出てきた憶測は必ずしも単なる陰謀論ではないと思います。あくまでも1つの分析ですが、皆さんはどのようにお考えでしょうか?
立沢 賢一(たつざわ けんいち)
元HSBC証券社長、京都橘大学客員教授。会社経営、投資コンサルタントとして活躍の傍ら、ゴルフティーチングプロ、書道家、米国宝石協会(GIA)会員など多彩な活動を続けている。投資家サロンで優秀な投資家を多数育成している。