日本一周クルーズ船の旅(9日目)
【9日目】
朝食を食べながら母親と
「今一番、何が食べたいか?」
というどうでもいい議論を交わした
外国のヘビーな食べ物ばかりだったので
蕎麦、白米、味噌汁、お新香など
頭の中に出てくるものは
シンプルな日本食ばかりだった
そしてグランプリに輝いたのは
「死ぬほど酸っぱい梅干しのお茶漬け」
という結果に落ち着いた
(自宅へ帰ってから食べました)
今回の旅では日本の食の
レベルの高さを知るきっかけになった
あとティッシュやトイレットペーパーなど
日本の紙の技術の高さにも気付けた
その場から離れ、違う文化に触れると
当たり前にあったモノへの
感謝が生まれるものです
もっともっと新しい価値観に触れて
自分の中の常識をぶっ壊したいと思った
✳︎
四国へは生まれて初めて降り立った
観光バスに乗って高知の名所を周った
観光地を周っただけでしたが
どこか懐かしさの感じる雰囲気だった
とても素敵な街並みだったので
何日もかけて歩いたりして
ゆっくり歴史や雰囲気などを知りたかった
とても短い時間の散策でしたが
とても心温まる街並みでした
【高知城】
お城って単純に格好いいです
日本の歴史やお城の建造知識などがあれば
もっと楽しめると思いますが
観てるだけで十分楽しめました
コンパクトで格好よく
とても攻め辛そうでした
何の植物かは分からないけど
魅力的な植物が色々な場所から
たくましく飛び出て見入ってしまった
(自分の中で植物ブームが来てます)
【ひろめ市場】
そして高知といえば
「カツオのたたき」
テレビでは何度も見たことがあった
藁でカツオを焼く姿
実際見ると迫力があって食欲が刺激された
なぜ美味しいものを食べると
目を閉じてしまうのだろうか
そして美味しいものは
幸せな気持ちに満たされるものです
本当に美味しかったです
全人類が同じ時間に一斉に
それぞれの大好きな食べ物を食べたら
その瞬間は世界が平和になるのかもしれないと
非現実的なことを考えてしまった
それだけ「食」には大きなパワーがあると思う
【うどん】
素朴なうどん屋さんへ
お父さん、お母さん、娘さん
素敵な家族がやってるお店でした
地元の人ともフレンドリーに話をしていて
楽しそうに働く姿を見てるだけで心が癒された
もちろん、うどんも美味しかったです
【映画祭】
うどんを食べた帰り道
長いレッドカーペットに人集りができていた
「今日、何かあるんですか?」
その場にいた女性2人組に聞くと
キネマミュージアムのオープン記念で
監督さんや役者さんが来るとの事でした
たまに有名人や芸能人は見かける事はあるけど
美しいとされてる女性や
格好いいとされてる男性を街で見かけると
違和感を覚える事の方が多くあった
しかし柄本佑さん
生で見ると超カッコよかったです
男の力強さを感じた
めちゃくちゃ身長高いんですね
そして奥田瑛二さんの男の色気には
同じ男としても悔しくなるほど
全身から渋さが漂っていた
おそらく人生経験や人間力が
あの魅力を漂わせてるのだろうと思った
旅での偶然の出会いって
一生の宝になりますね
高知の旅を存分に楽しめました
【船内ショー】
マジック、ロックバンド、オペラ
ミュージカル、ダンスパフォーマンスなど
毎晩、船内では色々なショーを
生で見ることができた
そして最終日は今回の船旅の
メインイベントでもある
ミュージカル&パフォーマンスのショーを観た
同じ人間がやってるとは思えない技術で
外国のエンターテイメントって
プロフェッショナルだなと感心してしまった
そしてファンサービスもプロでした
✳︎
今回、船の中では歌やダンスなど
様々なパフォーマンスを見たけど
日本のやつとは何かが圧倒的に違うと感じた
何が違うんだろかと色々と考えた結果
「観客の見る目」
これが圧倒的に違うのかなと思った
日本では容姿端麗で
若ければ若いほど重宝される
そんな不思議な文化が一般的にあると思う
また歌やダンスは上手すぎると鼻につき
少し下手ぐらいの方が
愛嬌があって良しとされてる風潮を
個人的には感じてます
本質とは外れた何かが重宝される文化では
当然、世界との差は広がってしまう
どんなジャンルでも
もう少し、観る側の厳しい目が
作り手の素晴らしいパフォーマンスに
繋がるのではないかと思った
そんな風に新鮮な価値観を変えてくれた
刺激的なプロのパフォーマンスを
生で体感する大切さを感じました
【最後の夜】
最後の日の夜は落ち着かなかった
今夜で、この船とはサヨナラだと思うと
ソワソワして悲しい気持ちになった
それだけ充実した船の旅ができたんだと思う
深夜、黙々とピアノを弾く
この人には毎晩お世話になった
毎回、演奏が終わった後
はにかんで笑う姿が印象的でした
✳︎
ひたすら夜の船内を歩いた
初日は不安と希望でソワソワしてたけど
最終日はリラックスして充実感に満たされてた
そんな新しい感情の入り混じった10日間が
体感できて本当に幸せだなと思った
船の最上階へ行き
夜の海を見ながら夜風に当たった
何となく自分の未来の事について考えていた
これからどんな未来がやってくるんだろうか
どんな人生を進んで行くのだろうか
でも未来の事なんて考えても
分かるわけがないと思い
やはり今を全力で生きるしかないと思った
「What happened?」
清掃の黒人の人に声をかけられた
とても心配そうな表情だったので
“こいつ海に身を投げるのではないか?”
と心配されたのかもしれない
「I'm just looking at the sea. Thank you no problem」
と英文法をゆっくり組み立てながら返答すると
笑顔で「COOL!!」と言って去って行った
ほんの数秒間のコンタクトだったけど
今回の旅でいちばん印象に残る場面だった
もしも、これが映画だとしたら
その後、自分は海に身を投げ
エンドロールが流れるという
切ないラストシーンになると思う
でも現実は平凡なものです
映画のような波乱な人生には程遠いいけど
それはそれで悪くないと思い部屋に戻った
そんな9日目の高知の旅でした
それではまたCiao!
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