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【レッツ鳥獣肉】ニッポンの鳥キジを楽しむ和風レシピ
本稿は『けもの道 2019春号』(2019年4月刊)に掲載された記事を note 向けに編集したものです。掲載内容は刊行当時のものとなっております。あらかじめご了承ください。
キジ肉の和風レシピにチャレンジ
本稿では『けもの道』の実猟取材で入手した狩猟鳥でもあり、日本の国鳥でもあるキジの肉を楽しめるレシピをご紹介したいと思う。
定番のキジ鍋が美味しいのは猟師の間では周知の事実なので、今回はあえて鍋以外の簡単和風レシピに挑戦した。
弊誌ではお馴染み、兵庫県丹波産の野菜や鹿肉(ほか野生肉あり)を使った料理を楽しめる「無鹿リゾート」代表(株式会社葉山代表取締役社長)の鴻谷佳彦さんに、今回もレシピを提案していただいた。もちろん普段は持込み肉での調理依頼は受け付けていない。今回は特別扱いなのだ(笑)。
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キジ肉の特徴
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キジ肉は噛み締めると味わい深いが、あまり野趣はなく淡白。しっかりとした味付けで、奥に眠るキジの味を楽しもう。
肉質はみずみずしく、肉厚。基本的に地上を走るせいか、胸肉、ササ身は非常に柔らかい。逆にモモ肉は筋繊維の一本一本がしっかりした感じで(固いというわけではない)、火を通して食べると繊維がほぐれていくのが分かる。
散弾に注意
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狩猟ではキジを散弾で撃つことになるが、カモなどと同様、散弾が肉に残っていることがあるので、調理時はもちろん食べるときも注意したい。
この点、キジ鍋で食べる場合は肉を薄くスライスするので散弾を発見しやすいとも言える。家族や知人にキジ肉料理を振舞うときには特に気をつけよう。
※野生肉はしっかり火を通してから食べることが望ましく、いわゆる低温調理時は温度管理に注意しなければならない。取材時の温度設定はやや高めとも言えるが、野生肉を楽しむ場合は安全第一を心がけよう。
ささみの冷製しゃぶしゃぶ
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ストレートにキジの肉を味わうことができるレシピ。肉がかなりの低脂質で、湯で汁から上げるとパサパサになるので、湯で汁ごと肉を冷ますのがポイント。
ささみは一口サイズに薄く切る。
沸騰した湯に(1)を入れて煮る。
そのまま時間を掛けて煮汁ごと冷ませば出来上がり。タレは醤油にゴマ油を合わせた。
胸肉の和風ハム
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胸肉の和風ハムは密封の状態で作り置きができるお手軽料理。酒のツマミにおすすめだ。
醤油、みりん、酒、オリーブオイルを合わせた漬けタレを作る。
塩、コショウで下味をつけた胸肉を(1)に入れ、真空パック(市販の密封袋でも可)した状態で3~4時間冷蔵庫で寝かす。
袋のまま60℃の湯で約1時間煮ると出来上がり。
黄金スープのすまし汁
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ガラから出る黄金色のキジスープをゴクゴクと飲み干せる、珠玉の猟師スープ。キジ骨から出る出汁の味を知らずして、キジ肉を語ることはできない。
ガラを水とともに圧力釡で20分煮る。
黄金色のガラスープに醤油、みりんを加えて味を調える。
具はガラからほぐしたキジ肉、焼いたネギ、ニンジン。
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正真正銘、キジのガラを圧力鍋で煮出しただけで、この黄金スープが出来上がる。表面には溶け出したキジ肉の脂がうっすら浮いており、一口飲めば、日本にキジがいることを感謝せずにはいられない。
モモ肉料理3種
低温ロースト 山椒とミソのソース添え
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オリーブオイルを引いたフライパンで、モモ肉の両面をしっかり強火で焼く。
焼き目がついたら、オーブンへ。今回は内部温度65度で約5分加熱。
しっかり火が通れば出来上がり。ソースは味噌、醤油のほか、キジ肉に負けないパンチの効いた山椒を合わせた純和風。
竜田揚げ
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醤油、酒、酢、みりんに好みでショウガやニンニクを加えた漬けダレを肉に絡める。
片栗粉をまぶして約180度の温度で外がカリカリになるまで揚げる。
中まで火が通れば出来上がり。好みで塩を振って食べよう。
じっくり照焼き
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肉に醤油、酒、みりんを合わせたタレを絡めながら、フライパンで両面をしっかり焼く。
中までしっかり火を通す(取材時は途中からオーブンを使用)。
そのまま絡めたタレをたくさんつけて食べよう。
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(了)
狩猟専門誌『けもの道 2019春号』では本稿を含む、狩猟関連情報をお読みいただけます。note版には未掲載の記事もありますので、ご興味のある方はぜひチェックしていただければと思います。
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