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村上春樹が私に投げかける

某公園

ケミオです!

こんにちは!


思いがけず立派な木を見てしまったので、パシャリしてしまいました。

茹でブロッコリーも、ちょうどこんな形に見えなくもない。


午前中はすることがなかったので、朝から散歩に出かけていたんです。

タリーズでコーヒー飲みながら読書。

最近、たまにこんなことをします。


しかし、カフェで1時間半も時を忘れて本を読んだのは、本当に久しぶりでした。

しばらく車社会の地方に住んでいた時は、駅前のカフェに行くなんてことはなかったこともありますが。


そんなタリーズでやっと、『騎士団長殺し』を読破です。

村上春樹らしさは感じますが、個人的には少し前に読んだ『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の方が面白かったかもしれない。

なぜか私は、新潮文庫のより文春文庫や講談社文庫の出版の方が、面白かったりする。

『海辺のカフカ』を除いて。


ただ、そんな『騎士団長殺し』も、今の私に何かを投げかけていると感じるところがあります。

 騎士団長は目を細めてまりえを見た。「よく耳を澄ませ、よく目をこらし、心をなるたけ鋭くしておく。それしか道はあらない。そしてそのときが来れば、諸君は知るはずだ。おお、今がまさにそのときなのだ、と。諸君は勇気のある、賢い女の子だ。注意さえ怠らねば、それは知れる」
 まりえは肯いた。私は勇気のある、賢い女の子でいなくてはならない。

村上春樹著.騎士団長殺し.第2部 遷ろうメタファー編(下),新潮文庫,2019,p.303.


アダルトチルドレンの私も、よく耳を澄ませ、目をこらし、そして心に目を向けることでしか、確かな自分の姿を認識できるようにはならないと思うのです。

今がまさにその実行中で、散歩の最中もよくそんなことを意識していました。


そしていつかきっと、「そのとき」がくる。

それを信じていますし、私も勇気のある、賢い男でいなくてはならないと思います。


なお、村上春樹の作品にはありがちだと思いますが、作中ではこの「まりえ」という女の子が、不確かな存在として描かれています。

もちろん、アダルトチルドレンが念頭にあるものではないでしょう。

だいたい、中学生だからアダルトではない。

しかしそこに描かれた人物像は、アダルトチルドレン的なところと大きく重なる部分がある。

作全体を通して、私に訴えるところも大きかったと思います。


ほとんど読書感想文だけで終わりますが、読んでいただいてありがとうございます。


それでは今日も残り、良い一日をお過ごしください!

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