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リーダーは長い時間軸で思考し、実行すること

最近、もっぱら自分の著書に関連した記事のアップばかりだったのですが笑、たまには最近読書した本についてアップしてみます。

私は昔からウィンストン・チャーチル(1874~1965年)が世界史のなかでも特に好きな人物です。
第二次世界大戦において、ナチス・ドイツがヨーロッパの大半を占領するなかで、チャーチルはイギリス首相として断固としてナチス・ドイツと戦い、最終的には勝利に導きます。
彼が大衆に語った、「我々は、海と大洋で戦う、空で戦う、海岸で戦う、野原と街頭で戦う、丘で戦う。我々は決して降伏しない。」(一部中略)は、ウクライナのゼレンスキー大統領の演説にも影響を与えています。

また、チャーチルは人生の50冊以上の著書があり、ノーベル文学賞(1953年)も受賞しています。絵を描かせたらピカソから「チャーチルは絵で飯が食べられる」と言われたとか。
これは後述にも関連するところですが、歴史家としての評価も高い人でした。
そうかと思えば、愛飲家、愛煙家でもあり、とても魅力に富んだ人物です。

そんなチャーチルに関連して先月、『チャーチルは語る』(マーティン・ギルバード著、浅岡政子訳、河出書房新社)と、『史上最大の決断』(野中郁次郎他著、ダイヤモンド社)の2冊を読んでみました。
『チャーチルは語る』はチャーチルの生涯を通してのスピーチ、執筆から特徴的なものを抜粋したものです。
『史上最大の決断』は第二次世界大戦において英米軍がフランス、ノルマンディーから上陸したノルマンディー上陸作戦にフォーカスをあて、アイゼンアワー、チャーチル、ルーズベルトなどのリーダーシップを検証しています。

私はこの両書を読んでいて感じたのは、チャーチルは歴史家でもあったが故に、長い時間軸でものごとを考える思考力が身についていたのでは、ということでした。
それゆえに、長い時間軸のなかでどのような流れ、状態を創り出せば勝利に導けるか考えることができ、そこに向けて実行することができたのです。彼のスピーチの説得力が高いのも、このような確信が裏付けとなっていたのではないでしょうか。

そのような思考力、実行力により、当初は孤独な戦いであったところから、ナチス・ドイツのヨーロッパ席巻のなかでもアメリカとの連携を追求し、最後は世界の大半を味方にしての戦いに転ずることができ、勝利に導いたのです。

私も不肖ながら歴史通だと思っていますが、長い時間軸で思考し、実行できているとまでは言えません。「歴史に学び、未来をつくる」ためにも、長い時間軸での思考を心掛けていきます。


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