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しみずのはなし 追分

執筆者:すずき

清水区追分 訪問看護ステーション有度の里がある
追分の話はないかせがんでみたところ
でてきました

「二本塚の狐」

追分の若者が清水湊まで
結婚式に呼ばれて出かけて行った

賑やかに宴をして
帰るころにはもう真っ暗

土産の料理をぶら下げて
ほろ酔いで気持ちよく歩いている

1番早く帰れるのは
しみず道の二本塚
でもそこは狐が出るという

若者もしばらく考えたが

早く帰りたかったから
しみず道を選んで歩く

二本塚の辺りまできた時、茶畑の向こうに
動くものが見える

若者は狐が出たと考える

狐は若者に気づかぬふりか
知らん顔で踊っていた

若者は狐が自分に気づかぬふりをして
化かすつもりだろう
逆にとっ捕まえてやろうと考えた

考えてるうちに
狐の姿が見えなくなった

少し先に若い娘が歩いてくるのに
若者は気づいた

狐め 女に化けたな
思った若者は
土産の料理を道端に置き
娘に静かに近づいて飛びついた

しかしなんの感触もない

その時 若者は
しまった!と気づき
あわてて引き返した
その時
既に土産の料理はなかったそうだ

清水の昔話ないですか?と
せがんだら
追分の話してくれました

こういう話を覚えているのは
すごいですね

二本塚の狐
訪問看護ステーション有度の里がある
清水区追分の話です

私も毎日狐に化かされているのでしょうか?
時々そんな気分にもなる
すずきでした


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