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感染症における隔離生活や被災生活が心身に及ぼす影響について

事業所名:有度の里鍼灸マッサージ治療院
執筆者: 渡邉誉之

コロナ感染による隔離生活や療養生活、自然災害による被災生活が心身に及ぼす影響は計り知れないものがあり、廃用性症状の進行スピードは単純に機能訓練を休止していた時と比べても数倍も速いと思われます。
具体的には認知症の進行、歩行障害の悪化による転倒事故の増加、誤嚥性肺炎の増加、褥瘡の増加及び悪化、持病の再発、拘縮の進行、廃用性筋萎縮の進行、活気の低下、食事量の低下、自律神経失調状態等、全身に大きな影響があります。
現在コロナ感染は第8波に突入し、自然災害もいつどこで起こっても不思議ではない中、いかに施設の入所者や、その他の介護サービスを受けている高齢者、障害者を守っていくかが今後の課題であります。
感染拡大阻止や災害からの復興に重点を置くことはもちろん重要であることは明白ですが、それと同時進行ですべての介護サービスをいかに継続していくかが重要です。ADL・QOLの低下阻止には絶対にいろいろな介護サービスを止めてはいけないのです。むしろ積極的に増やしていくべきです。高齢者や障害者はちょっとした生活の変化にとても敏感で、体調不良を起こす原因になり、そこから負のスパイラルが起こり、どんどん心身の状態が悪化していく事が多くあります。非常時だからこそ利用者を普段と変わりのない生活を送れるようにしなければならないのです。
当たり前の事ですが介護者・治療者もまた被災者であり、コロナ感染症では感染リスクを背負っていて、現実に実行するのはとても難しい事ではありますが、その中で弱き者をそうでない者がいかに助け、助けている者を他の者が助け合っていくことを、みんなで考え実行する事が新たな共生社会の一つだと考えます。


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